マーキュリーは7月1日、埼玉県の中古マンション市場における「5年間での駅別価格上昇率ランキング」を発表した。このランキングは、2020年と2025年(9月末まで)の駅別中古マンション相場を比較し、平均価格上昇率が高い順に並べたものである。
上位には郊外駅が集中、三郷駅が86.4%でトップ
1位に輝いたのは「三郷」駅で、価格上昇率は86.4%(2020年の価格の約1.86倍)に達した。続いて2位は「航空公園」駅の73.4%(約1.73倍)、3位は「蒲生」駅の67.6%となった。上位駅はこの5年間で40%~70%程度の価格上昇を記録している。
特徴的なのは、上位の駅の多くが2020年時点で新築時価格を下回る価格で流通していた点だ。すなわち、新築時価格と比較するとマイナスの値上がり率だった駅が、その後の価格上昇でランキング上位に名を連ねている。
価格帯と立地の特徴
上位10駅のうち、2020年の平均価格が3,000万円を超えていたのは所沢駅と北大宮駅の2駅のみで、残りは全て2,000万円台だった。これは、郊外の駅が都心部の価格上昇の波及を受けるまでにタイムラグがあり、2020年時点ではまだ上昇トレンドに乗っていなかったこと、また絶対的な価格が安く上昇余力が大きかったことが要因とみられる。
一方、大宮駅、川口駅、浦和駅といった県内有数のターミナル駅は、2020年時点で既に平均価格が4,000万~5,000万円前後まで高騰していたため、価格上昇率ランキングでは上位に入らなかった。しかし、新築時価格と比較した中古価格の値上がり率では、これら3駅はいずれもプラス40%(新築時価格の約1.4倍)を超え、県内でも高い水準にある。
都心の高騰が埼玉県の中古市場にも波及
新築時価格との比較ではターミナル駅など主要駅の方が高い傾向にあるが、中古価格の上昇率では、もともと価格が低かった駅の上昇余力の大きさが勝る結果となった。東京ほどの急激な上昇ではないものの、昨今のマンション価格高騰は埼玉県の中古マンション相場にも確実に影響を及ぼしている。
東京都心のマンション価格高騰が続く中、その影響は埼玉県内の中古マンション市場にも広がっている。今回のランキングでは、大宮や浦和といった人気ターミナル駅ではなく、これまで価格が抑えられていた郊外駅が上位を占めた。これは、価格上昇の波が都心から周辺エリアへ拡大していることを示す結果と言えよう。



