アジフライ論争に終止符?AIが選んだ最強の調味料
アジフライほど派閥が分かれる食べ物も珍しい。「醤油派」「ソース派」「タルタル派」。居酒屋でアジフライが運ばれてくるたび、我々は己のアイデンティティを懸けた選択を迫られている。だがここで、長年のアジフライ論争に終止符を打つニュースが舞い込んできた。なんと、最新のAI技術が「アジフライに最も合うのは『味ぽん』である」という解答を弾き出したらしいのだ。……えっ、味ぽん!? タルタルじゃないの!? そんな疑念を晴らすため、今回は人気の調味料たちを食べ比べ、徹底的な比較レビューを敢行してみた。
衝撃の結果!AIも人間も「アジフライには味ぽんが一番合う」と判断
まずは、この検証のきっかけとなった驚きのデータをご紹介したい。ミツカンと、味覚データのコンサルティングを行うAISSY社が、慶應義塾大学開発の味覚センサーAI「レオ」を用いて行った相性度測定の結果だ。AI「レオ」は、ヒトが感じる基本五味(甘味・塩味・酸味・苦味・旨味)を分析し、その相性を100点満点で算出。結果、アジフライとの相性ランキングは、第1位:味ぽん(97.3点)、第2位:タルタルソース(97.0点)、第3位:ソース(95.6点)、第4位:しょうゆ(95.3点)となったらしい。なんと、長年のツートップであるタルタルやソースを抑え、味ぽんが王座に輝いたのである。
さらに、この結果を裏付けるような出来事が先月、福岡でも起きていた。舞台は博多で開催された「アジフェス」である。会場では、揚げたてのアジフライに味ぽんをかけて提供する無料試食イベントが行われたのだが、そこで実施された「アジフライ総選挙」の結果、「これまでも味ぽん派だった人」に加え、「今後は味ぽんで食べたい」と回答した人が続出。会場の投票ボードは、味ぽん支持のシールで埋め尽くされたという。
【検証】ソース、醤油、タルタル、味ぽんを本気で食べ比べてみた
用意したのは、黄金色に輝くサクサクのアジフライ。対するは、「醤油」「ソース」「タルタルソース」、そして今回の主役「味ぽん」である。
エントリーNo.1:醤油(AI相性度:95.3点)
まずは古風な醤油から。サッとつけて口に運ぶと……うん、悪くない。というか、いつも通りウマい!青魚特有の臭みが消え、アジ本来の風味が際立つ。非常に潔い味わいだ。改めて味わってみると、醤油のコクのようなものもしっかり感じられる。ただ、揚げ物の衣に対しては少々パンチが弱く、後半になると衣の油分に負けてしまう印象もある。いや、ウマいんだけどね?あえて厳し目にジャッジすると、飛び抜けた個性が光っているわけではないというか。
エントリーNo.2:ソース(AI相性度:95.6点)
続いて、揚げ物の絶対王者、ウスターソース。これはアジフライに限らずだが、フライ系の料理といえばこれ。一にも二にもこれ。といったイメージさえある、王道の調味料である。さっそく食べてみると……ガツンとくるスパイスの香りと甘み!これぞ揚げ物を食っているという多幸感……やっぱりうめぇ!「フライ=ソース」というのは、もはや揚げ物の衣はおろか、日本人のDNAにまで染み込んでいるのだろう。ソースの強い味が衣と一体化し、白米をかき込みたくなる衝動に駆られる。しかし、ソースの個性が強すぎて、アジのキャラがやや薄くなってしまう感覚も否めないといえば否めない。めちゃくちゃ美味しい。美味しいのだが、ソースとのダブル主演になってしまっているので、これをどう評価するかは人によって分かれるかもしれない。
エントリーNo.3:タルタルソース(AI相性度:97.0点)
そして、個人的にアジフライとの相性のよさはナンバーワンだと目しているタルタルソース。サクサクの衣にぽってりと付着するタルタルは、もはやそこが絶対的な定位置という感じさえする。実際に食べてみると……はい、最高〜!相変わらずめちゃくちゃウマいッ!AIが97.0点を叩き出すのも納得の満足度である。やっぱりアジフライにはこれでしょ。卵のコクとマヨネーズの濃厚さ、ほのかな酸味……ウマすぎる!……ただまぁこれもソース同様、タルタルが主役になっちゃってる部分はあるんだけどさ。でも、それも込みでこの料理は完成形なんじゃないかな?
エントリーNo.4:味ぽん(AI相性度:97.3点)
いよいよ真打ち登場。いや〜、味ぽんねぇ。目玉焼きに味ぽんをかけるくらいには味ぽんが好きだけど、今回はさすがに分が悪いのでは?半信半疑のまま食べてみると…………あれ、ウマいぞ?…………これ、めちゃくちゃ合っているのでは……?まず、衣の油っぽさが一瞬で中和される。味ぽんの持つ爽やかな酸味が、揚げ物の重たさを爽快感へと変換しているのだ。そして驚くべきは、アジの旨味の立ち上がり方。醤油よりも深みがあり、ソースよりも繊細。かんきつ果汁と醸造酢の酸味がアジの脂を包み込み、醤油のコクが魚の旨味をグイッと引き上げている……!本当は「味ぽん」ではなく、「鯵ぽん」が正式名称なのでは?と思えるくらい、互いが互いの良さを引き立て合っている。完璧なマリアージュだ。タルタルほどの重さはなく、醤油より満足度が高い。まさに揚げ物の背徳感とさっぱり感という矛盾を両立させた、至高の組み合わせである。AIが弾き出した「97.3点」という数字は伊達ではなかったんだな。
これからの季節に味ぽんアジフライがおすすめ
これから夏が本格化する。蒸し暑い日に、油の乗った重たい揚げ物は敬遠しがちだが、味ぽんがあれば話は別。このさっぱり感さえ見方につければ、夏バテ気味の胃袋でも軽やかにアジフライを受け入れられるだろう。まだ半信半疑の人も、ひと口食べてみれば従来のアジフライ観は塗り替えられるはずだ。騙されたと思って、レッツ、トライ!



