タワマン大異変 築50年与野ハウスの修繕費1.3倍超 建て替え合意できず4回目の大規模修繕
築50年与野ハウス 修繕費1.3倍超 建て替え合意できず4回目修繕

タワーマンション(タワマン)に法律上の定義はないが、一般に高さ60メートル以上、20階以上のマンションとされる。不動産調査会社の東京カンテイによると、2025年12月末時点で全国にタワマンは1602棟、42万1784戸存在する。このうち築20年以上は625棟(全体の約39%)、築30年以上は136棟(約8.5%)に上る。日本最古のタワマンは埼玉県にある21階建ての「与野ハウス」1号棟・2号棟で、1976年竣工、築50年となる。

与野ハウスでは463戸のうち半数以上が70歳以上の高齢者世帯とされる。駐車場では免許返納による空きが目立ち、デイサービスの送迎車が頻繁に出入りしている。分譲賃貸マンションとして貸し出される住戸も増え、都心に通勤する若い世代や外国籍の賃借人も多いという。

建て替え実現せず4回目の大規模修繕

築50年の与野ハウスでは、すでに4回の大規模修繕を実施している。この頻度は優秀だが、4回目の大規模修繕に至る過程で建て替えを検討したものの、合意形成が得られずやむなく大規模修繕に落ち着いた背景がある。最寄り駅のJR北与野駅から徒歩1分、さいたま新都心駅まで徒歩8分という好立地で、建て替えれば資産価値は数倍以上に上がると見られる。しかし、当初から住む高齢所有者を筆頭に反対の声が多く上がった。建て替えで同じ広さの住戸を確保するには1000万円以上の負担金が必要で、工事期間中の数年間の仮住まい費用や引っ越し費用もかかるからだ。

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タワマンの修繕費は通常の1.3倍以上

タワマンの大規模修繕には特殊な技術が必要で、修繕費用は通常のマンションに比べて1.3倍以上かかる。さらに、投資目的や外国人オーナーの増加によって管理組合の意見集約が困難になり、修繕積立金の積み立てが滞るケースも出ている。全国のタワマンで築年数が経過するにつれ、こうした問題は深刻化している。

負のループの行き着く先

老朽化が進むタワマンでは、修繕積立金の不足や合意形成の難しさから、適切な修繕が行われず、資産価値が下落する負のループに陥る可能性がある。与野ハウスの事例は、築50年を超えたタワマンの未来を示す象徴的なケースと言える。なれの果ては壮大な廃墟か――。タワマンが抱える課題は、今後さらに多くの物件で表面化するとみられる。

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