大阪府を拠点にゴミ屋敷清掃・不用品回収を手がける専門業者「イーブイ」代表の二見文直氏が、あるゴミ屋敷の現場を訪れた。家の中は足の踏み場もない状態だったという。
ふすまには「家をキレイにしたい」と書かれた1枚の紙が貼られていた。小学校のプリントの裏にボールペンで書かれたもので、片付けの依頼主である母親自身が書いたものだった。
30年分のゴミと涙
依頼主は50代のシングルマザー。約30年前に離婚し、3人の子どもを1人で育て上げた。だが、子が巣立った後、家にはゴミだけが残されていた。女性は部屋の中で「なんかもう情けなくて」と涙を流した。
二見氏によると、部屋の中には「子どもを大事にしてきた証し」が所々に残っていたという。子どもを優先した結果、家の片付けが後回しになり、ゴミ屋敷と化してしまった。
孤独と希望
本連載では、さまざまな事情を抱えゴミ屋敷となった家に暮らす人たちの“孤独”と、片付けの先に見いだした“希望”に焦点をあてる。YouTube「イーブイ片付けチャンネル」では多くの事例を配信している。
二見氏は、ゴミ屋敷の住人が流す涙の理由について、子育てや家族への思いが背景にあると語っている。



