鹿児島県は15日、土地取引の目安となる2026年の県内の基準地価(7月1日時点)を発表した。全用途(林地を除く)の平均変動率はマイナス0.9%で前年から横ばいとなり、35年連続のマイナスとなった。県都の鹿児島市は住宅地、商業地ともに上昇しており、不動産鑑定士は「県内の市街地と地方部で、二極化の状況が続いている」と分析している。
住宅地は龍郷町が上昇率トップ、別荘やホテル開発が進む
住宅地の1平方メートル当たりの平均価格は前年より200円増の2万8200円。継続調査した294地点のうち、上昇が63地点(前年61地点)、横ばいが33地点(同46地点)、下落が198地点(同184地点)だった。上昇地点のうち、鹿児島市内が38地点を占めた。
最高価格はJR鹿児島中央駅に近い「鹿児島市上荒田町17―6」の26万8000円。前年までは隣接地が基準地だったが、駐車場となっているため選定替えとなった。
上昇率が最も高かったのは「龍郷町赤尾木字西通171―1」の3.6%。奄美市のベッドタウンとして需要があり、最近はリゾート地としても人気で別荘やホテルの開発が進んでいるという。
商業地は天文館地区が最高価格、ホテル需要旺盛
平均変動率はマイナス1.0%で、下落幅は前年から0.1ポイント縮小。市町村別の上昇率は龍郷町が2.9%でトップで、与論町の0.5%、姶良市の0.4%と続いた。
商業地の平均価格は8万3300円で、前年より1300円増えた。継続の106地点のうち上昇は36地点(同33地点)、横ばいは10地点(同12地点)、下落は60地点(同59地点)となった。上昇した地点の中で24地点が鹿児島市だった。
最も高かったのは、9年連続で繁華街・天文館地区にある「鹿児島市東千石町14―4」の105万円。上昇率のトップも同地区の「鹿児島市山之口町8―34」の6.3%で、ホテル用地などとして需要が旺盛な状況が続いているという。
平均変動率はマイナス0.5%で、前年より下落幅は0.2ポイント縮小した。市町村別では、龍郷町が2.9%で最も高く、西之表市の2.3%、鹿児島市の1.9%となった。
人口減少や過疎化で二極化の流れは変わらず
調査を担当した泊成人・不動産鑑定士は「鹿児島市や姶良市などは上昇しているが、県内は広く離島もあり、全体としては下がってしまう」と説明。土地価格が下落しているのは地方部が多いとした上で、「人口減少や過疎化が進んでおり、将来的にも二極化の流れは変わらないだろう」と述べた。



