スペースX上場でAIバブル崩壊が加速か
慶応義塾大学大学院の小幡績教授が、スペースXの上場が株式市場に与える影響を分析。AIバブル崩壊の真っただ中で、スペースXバブルが崩壊すれば、個人投資家のセンチメントは大きく傷つき、市場全体に波及する可能性があると指摘する。
個人投資家のセンチメント悪化
スペースXバブル崩壊ショックで、個人投資家の心理状態は大いに傷つく。いったん傷ついたセンチメントは戻ってこない。財務的にもセンチメント的にも傷ついた個人投資家のバブル買いは戻らず、プロのトレーダーはこれを利用して暴落オーバーシュートを狙う。個人投資家は高値づかみや投げ売りを強いられ、AI株や半導体株も投げ売りされ、往復ビンタ的に損失を被るだろう。AIバブル、半導体バブルは徹底的に終わると予想される。
全面不況のリスク
バブルが終われば、株式は全面的に下落し、金や銀、貴金属、暗号資産、不動産にも波及する。リスク資産市場は全面的にバブルが終わる。実体経済も不況に突入し、K字型経済やキャピタルゲインのスピルオーバー消費経済は終わる。スタグフレーション経済だけが残り、全面的な不況となる。政府の財政出動や中央銀行の金融緩和の余力はなく、金融システム不安ではないため税金投入も難しい。プライベートクレジット市場は崩壊するが、金融システム不安には至らない。しかし、資金の出し手がすべてのチャネルで収縮し、ハイパースケーラーの資金調達は難しくなる。AI投資景気も終わり、大不況になるだろう。
企業の資金調達難
アンソロピックやオープンAIなどのAI企業のIPO、アルファベットやメタなどの超大企業の大型資金調達が殺到しているが、これらの行動は各企業のニーズを満たす一方で、市場全体では資金調達が一斉に困難になり、AI・半導体産業全体の資金調達を難しくし、自らの首を絞めることになる。今年後半には、弱い企業で資金繰りが詰まり、不況を加速するだろう。
イラン情勢の悪化
イラン情勢は依然収束せず、原油市場の沈静化は期待できない。トランプ大統領が戦況悪化・激化を招き、11月3日の中間選挙が近づくにつれ、破れかぶれの政策が打ち出され、アメリカ政治や経済、外交、地政学がさらに悪化する。ファンダメンタルズからも株式市場やリスク資産市場の暴落は加速する。
トランプ大統領の停戦発言は虚偽
トランプ大統領は6月11日、イランへの攻撃中止をSNSで表明し、合意が近いと投稿した。これを受けてNYダウやナスダックは急騰したが、小幡教授はトランプ大統領の「もうすぐ」発言はこれまで38回以上外れており、嘘であると指摘。株式市場関係者はこれを利用して株価を上げているが、実際には合意は遠のく。AIバブル崩壊は、すべてスペースXバブルがいつ崩壊するかにかかっていると結論付ける。



