EVシフトの陰で消えゆくガソリンスタンド、2024年には1万5000店が閉鎖へ
EVシフトでガソリンスタンド減少、2024年に1万5000店閉鎖

電気自動車(EV)の普及に伴い、ガソリンスタンドの廃業が急増している。業界団体の調査によると、2024年には全国で約1万5000店が閉鎖される見通しだ。これは2023年の閉鎖数(約1万2000店)から25%増加しており、特に地方の過疎地域で燃料供給網が脆弱化している。

ガソリンスタンド減少の背景

日本国内のガソリンスタンド数は1990年代の約6万店をピークに減少を続け、2023年末時点で約2万8000店となった。EVシフトに加え、人口減少や燃費向上によるガソリン需要の減少が追い打ちをかけている。石油情報センターのデータでは、2023年のガソリン販売量は前年比3.2%減の約4800万キロリットルで、10年前から約2割減少した。

「特に地方では、1日の来客数が10人以下のスタンドが珍しくない」と全国石油商業組合連合会の担当者は指摘する。採算が取れず、後継者不足も重なって廃業を余儀なくされるケースが増えている。2024年には北海道や東北、九州などで閉鎖が集中し、一部の自治体ではガソリンスタンドが1店もなくなる「給油難民」の発生が懸念されている。

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EV充電インフラとの乖離

政府は2035年までに新車販売を全て電動車にする目標を掲げ、EV充電器の設置補助を進めている。しかし、ガソリンスタンドの閉鎖ペースに充電インフラの整備が追いついていない。経済産業省によると、2023年度末の急速充電器は約3万基で、ガソリンスタンドの減少を補うには不十分だ。

「ガソリンスタンドは単なる燃料供給拠点ではなく、地域のコミュニティの場としての役割も果たしてきた」と東京大学の教授は語る。閉鎖によって買い物や情報交換の場が失われる影響も無視できない。

地域経済への波及効果

ガソリンスタンドの閉鎖は地域経済にも打撃を与える。石油連盟の試算では、1店舗の閉鎖で年間約5000万円の経済損失が生じる。2024年の閉鎖数1万5000店を単純計算すると、年間約7500億円の経済活動が消失する可能性がある。また、タクシーや物流事業者など、ガソリンに依存する業種への影響も深刻だ。

政府は2024年度予算でガソリンスタンドの存続支援に100億円を計上したが、抜本的な解決には至っていない。業界団体は「EVシフトの加速と併せて、過渡期の燃料供給網の維持が急務」と訴えている。

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