ENEOS、横浜マラソン2026で100%合成燃料軽油を発電機に供給へ
ENEOS、横浜マラソン2026で合成燃料軽油を供給へ

ENEOSは、10月25日に開催される「横浜マラソン2026」において、大会会場の発電機向けに100%合成燃料軽油を供給することを発表した。同社中央技術研究所内の実証プラントで製造した燃料を使用する。

大会運営に実証プラント由来の合成燃料を活用

横浜マラソン2026は、約3万人のランナーと約6千人のボランティアが参加する市民参加型のスポーツイベント。大会では「横浜マラソングリーンアクション」として、使用済みペットボトルの水平リサイクルや紙コップの再資源化などにも取り組む。

ENEOSは横浜マラソンの大会オフィシャルパートナーとして、継続的に大会を支援している。横浜市はENEOSが長年事業を展開してきた地域であり、今回供給する合成燃料の実証プラントが置かれている中央技術研究所のほか、根岸製油所/横浜製造所/横浜鶴見ルブパークといった事業所が所在している。

合成燃料軽油の特徴と環境への貢献

今回同社が供給する合成燃料軽油は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「グリーンイノベーション基金」事業の支援を受けて建設した実証プラントで製造したもの。合成燃料軽油は回収したCO2と再生可能エネルギー由来の水素を原料としているため、ライフサイクル全体でのCO2排出量削減につながるとされる。この合成燃料軽油を大会会場内の発電機向けに供給することで、環境に配慮した大会運営を支援する。

ENEOSは、持続可能な航空燃料「SAF」をはじめとするバイオ燃料や合成燃料など、次世代燃料の事業化・導入を進めている。今回の供給を合成燃料の新たな活用事例とし、ランナーや来場者に、次世代燃料が社会を支えるエネルギーとして使われる可能性を伝える狙いがある。

実証プラントの概要と過去の活用実績

ENEOS中央技術研究所の合成燃料製造実証プラントは、2024年9月に実証運転を開始した。グリーン電力による水の電気分解で水素を製造し、CO2と反応させて合成ガスを作り、化学反応や精製工程を経て液体燃料にするという一連の工程をひとつのプラントで行い、製造技術の効率化や大型化に向けた検証を進めている。公表された製造能力は1日当たり1バレル(約159リットル)。

この実証プラントで製造された合成燃料は、2025年の大阪・関西万博でも使用された実績がある。その際は、ENEOS/西日本JRバス/日野自動車の3社が連携し、駅シャトルバスに合成燃料軽油を供給した。開幕当初の低濃度の混合燃料から段階的に合成燃料の割合を引き上げ、終盤には合成燃料100%での走行を達成している。