1年後の物価「上がる」9割超で過去最高 中東情勢や値上げ影響
1年後の物価「上がる」9割超で過去最高 中東情勢影響

日本銀行が7月16日に発表した6月の「生活意識に関するアンケート調査」で、1年後の物価が「上がる」と回答した割合が90.4%に達し、比較可能な2006年9月以降で過去最高を更新したことが明らかになった。これまでの最高は2008年6月調査の88.9%で、約18年ぶりに記録を塗り替えた。

調査の概要と結果

調査は5月7日から6月9日にかけて、20歳以上の男女2031人を対象に実施された。1年後の物価見通しについて、「かなり上がる」と答えた割合は40.5%、「少し上がる」は49.9%で、両者を合わせた「上がる」の合計は90.4%となった。一方、「ほとんど変わらない」は6.7%、「下がる」はわずか0.7%だった。

前回の3月調査と比較すると、「かなり上がる」が29.2%から40.5%に急増する一方、「ほとんど変わらない」が12.4%から6.7%に半減。この変化が「上がる」全体の割合を押し上げる要因となった。

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背景にある要因

日銀は、物価上昇見通しの背景として、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の上昇や、企業による商品の値上げの影響が考えられると分析している。特に、イスラエルとイランの対立激化など地政学リスクがエネルギー価格を押し上げ、消費者心理に影響を与えた可能性がある。

また、食品や日用品を中心とした幅広い品目での値上げが継続しており、家計の負担感が強まっていることも、回答結果に表れたとみられる。

過去との比較と今後の見通し

今回の90.4%は、リーマン・ショック前の2008年6月の88.9%を上回る水準で、物価上昇への懸念が過去に例を見ないほど高まっていることを示している。当時は原油高や穀物高が原因だったが、今回は円安進行も加わり、輸入物価の上昇が持続している点が特徴だ。

専門家からは「日銀の金融政策正常化や賃上げの動きが物価見通しにどう影響するかが今後の焦点」との声も聞かれる。日銀は調査結果を踏まえ、今後の金融政策運営の参考資料とする見通しだ。

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