キリンビール、夏季限定「フルーティセゾン」発売 午後休でリラックスタイム提案
キリンビール、夏季限定「フルーティセゾン」発売 午後休提案

キリンビールは、クラフトビールブランド「SPRING VALLEY BREWERY(スプリングバレーブルワリー)」の夏季限定商品「SPRING VALLEY BREWERY フルーティセゾン」を発売する。都内で開催された発表会では、新商品のお披露目に加え、ブランドの2026年上半期の取り組みを振り返るとともに、日本人の「お休み」に関する調査結果を発表。「午後休」で過ごすリラックスタイムを提案する新たな施策も紹介された。

クラフトビール市場の拡大とブランド成長

発表会の冒頭では、キリンビール クラフトビール事業部 SPRING VALLEY BREWERY ブランドマネージャーの久保育子氏が登壇し、2026年上半期の取り組みを説明した。

ブランドでは今年、「仲間と協働しカテゴリー全体を活性化」「フラッグシップである『豊潤ラガー496』を中心にブルワリーとして多様なビール提案強化」「クラフトビールの飲用シーンや楽しみ方を広げ、日常の飲用習慣をつくる」という3つの方針を掲げている。

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また、「ワクワクするビール体験」を年間テーマとし、四半期ごとに新たな企画を展開。第1弾では「スイーツ×クラフトビール」、第2弾では「JAPANエール 香」のリニューアルをはじめ、日本産ホップ「MURAKAMI SEVEN」の香りやストーリーを伝える施策を展開。今回の夏季限定商品は第3弾に位置付けられる。

クラフトビール市場も拡大を続けている。全国のクラフトブルワリー数は2025年末時点で998カ所と1,000カ所目前まで増加。ビール類全体に占めるクラフトビールのシェアも1.8%と堅調に推移しているという。

こうした市場環境を受け、同社はクラフトブルワリーへの品質向上支援を強化。これまでの取り組みに加え、新たに2工場を追加し、全国9工場で近隣ブルワリーへの品質支援を実施する予定だ。

地域コミュニティとブランドイメージ向上

さらに、横浜クラフトビールアソシエーションへの参加を通じて地域コミュニティづくりにも取り組むほか、日本産ホップ「MURAKAMI SEVEN」の魅力を発信するイベントでは参加者が目標比160%を達成。8月には全国5会場でファンイベントを同時開催し、体験者数を前年の5倍となる250人まで拡大する計画も明らかにした。

これらの施策により、品質や味わい、素材へのこだわりといったブランドイメージが向上。リニューアルした「JAPANエール 香」は販売数量が前年比122%と好調に推移しているという。

「木陰で涼むような時間」を表現した夏限定ビール

今回発表された「SPRING VALLEY BREWERY フルーティセゾン」は、「夏の大人たちに涼やかなリラックスタイムを」がテーマ。ビアスタイルには、ベルギー発祥の「セゾン」を採用した。セゾンビールは、農家が夏の農作業の合間に喉を潤すために飲んでいたとされるビールで、軽やかで飲みやすい味わいが特徴だ。

開発を担当した石毛太陽ブリュワーは、「汗をかいた一日の終わりに、木陰で涼むようなリラックスした時間を楽しめるビール」を目指したという。中身にもこだわっており、酵母由来のフルーティな香りに、柑橘系ホップを組み合わせることで爽やかな香りを演出。小麦麦芽を使用することで、夏でも心地よく飲めるすっきりとした後味に仕上げた。さらに、キリン独自の「ディップホップ製法」を採用し、柑橘系アロマを持つホップを加えながらも苦味を抑え、スパイシーな香りとのバランスを追求したという。

久保氏は「夏だからこそ、キンキンに冷やして飲むだけでなく、香りや味わいをゆっくり楽しみながら、自分のための時間を過ごしていただきたい」と語った。

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有休取得率は過去最高、それでも「自分のための休み」は不足

商品コンセプトと合わせて、日本人のお休みに関する調査結果も紹介された。厚生労働省によると、2025年の有給休暇取得率は66.9%と過去最高を更新した。一方、同社が実施した調査では、自分自身がリフレッシュするための休息について「取れている」と答えた人は19.9%にとどまった。「不足している」が44.5%、「どちらとも言えない」が22.3%、「取れているがもっと欲しい」が12.7%となり、多くの人が自分のための時間を十分に確保できていない実態が明らかになった。

また、自分のために利用しやすい休暇として「午後休」が高く支持され、「午前中だけ仕事をして午後は自分の時間として使える」「ワークライフバランスが取りやすい」「一日休むほどではないが、仕事を終えてから午後休だと気持ちが楽」といった声が寄せられた。

こうした結果を受け、同社では「平日が忙しく、自分のための休みが不足している日本人へ、『午後休』でのリラックスタイムをポジティブに推進する」施策を開始する。デジタルクーポン付きの「午後休パスポート」を配布し、対象施設で利用できるクーポンなどを通じて、午後休の取得を後押ししていく。7月1日より配布される「午後休パスポート」は数量限定のため、なくなり次第終了とのこと。

「モノ」ではなく「時間」を届けたい

発表会後半には、クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパン 代表取締役社長の若月貴子氏、代官山T-SITE館長の本所優氏、代官山 蔦屋書店 文学コンシェルジュの間室道子氏を迎えたトークセッションも行われた。

若月氏は、「私たちはドーナツでお腹をいっぱいにするというより、ドーナツを通じて日常の小さなJoyを届けるブランド。午後休を通じて、そのJoyを誰かとシェアする時間が生まれたらうれしい」とコメント。「日本人は有給休暇を取ることに少し罪悪感を抱きがち。だからこそ、午後休の日くらいは自分を甘やかす時間を持ってほしい」と笑顔で語った。

また、クリスピー・クリーム・ドーナツでは、夏限定のドーナツを発売する。スイカ、ピーチ、パイナップルの3種類を紹介し、「冷蔵庫で冷やすと、夏でも食べやすい冷やしドーナツとして楽しめる」とアピールした。実際に同社の醸造責任者がペアリングを試したところ、「パイナップルクリーム」のトロピカルな香りが「フルーティセゾン」の酵母由来のフルーティな香りと相性が良かったという。

続いて本所氏は、「私たちは本を売るだけではなく、ライフスタイルを提案する場所。少し早く仕事を終えて、本を片手にゆっくり過ごすという新しい時間の使い方を提案したい」と話し、シェアラウンジで読書やコーヒー、クラフトビールを楽しむ過ごし方を紹介した。

さらに間室氏は、「休むヒント」をはじめ「休息」をテーマに選んだ20冊を紹介。紙芝居を使いながら、「『体』から一本線を抜くと『休』になる」というユニークなエピソードを披露し、会場を和ませた。

「午後休」という少しだけ早く訪れる自由時間。今年の夏は、そんな時間をきっかけに、自分のためのひと休みを楽しんでみてはいかがだろうか。