11日、準天頂衛星「みちびき7号機」の打ち上げが成功した。これにより、日本版GPS(衛星利用測位システム)を構成する衛星は6基となった。
安全保障上も不可欠な衛星測位
カーナビゲーションなどで身近な衛星測位は、無人機を含む航空機や船舶の運用など、安全保障上も不可欠だ。他国のシステムに依存しない日本独自の体制構築が急がれるが、昨年12月のH3ロケット打ち上げ失敗で、実現は令和13年度を見込む。
みちびきの役割と現状
みちびきは、米国のGPSのように地球全体ではなく、日本からオーストラリアにかけての限られた地域で測位サービスを展開する。みちびき単独での測位は、7基体制で可能となる。現在は米国のGPSと一体となり、センチメートル級の高精度な測位を実現している段階だ。
政府は当初、今年中に7基体制を構築する予定だった。しかし、昨年12月の打ち上げ失敗でみちびき5号機を喪失。13年度にみちびき8号機を打ち上げるまで、構築は先延ばしとなった。
6基体制での運用と将来計画
みちびき6基での運用は、7基体制と比べ、北日本を中心に測位精度が低下する。そこで政府は、9年までに一部のみちびきの軌道を変更。6基での運用による測位精度を、当初計画よりも向上させる方針だ。
衛星測位システムは主要国で整備が進む。運用している衛星の数は、今年3月時点で米国のGPSが31基、ロシアの「グロナス」が24基、欧州の「ガリレオ」が27基、中国の「北斗」が45基に達し、いずれも全世界をカバーしている。みちびきは将来、11基体制による安定的な運用を目指すが、基数の増加ペースが緩やかで、完成時期が見通せない。



