ノーベル化学賞受賞者ジャンパー氏、グーグル・ディープマインドからアンソロピックへ移籍
ノーベル化学賞受賞者ジャンパー氏、アンソロピック移籍

2024年にノーベル化学賞を受賞した人工知能(AI)研究者ジョン・ジャンパー氏が、グーグル・ディープマインドを退社し、AIスタートアップのアンソロピックに移籍することが明らかになった。同氏はグーグル・ディープマインドの副社長として、AIコーディング開発チームの中核を担っていた。

グーグルに痛手、AI競争激化

ジャンパー氏の移籍は、アンソロピックやOpenAI、イーロン・マスク氏率いるxAIなどとのAIモデル開発競争で後れを取るグーグルにとって、新たな打撃となる。同社は企業向けAIコーディングツールの販売に苦戦しており、元従業員によれば、ディープマインド社内ではここ数カ月、顧客企業に対して明確なソリューションを提供できていないとの懸念が広がっていた。

一方、アンソロピックとOpenAIはAIコーディングツールを重要分野と位置づけ、この分野での勢いを強めている。ジャンパー氏の移籍は、こうした競争環境をさらに加速させる可能性がある。

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ジャンパー氏とハサビス氏のコメント

ジャンパー氏は自身のX(旧ツイッター)アカウントで、「約9年を経て、グーグル・ディープマインドを離れ、アンソロピックに加わることを決めた」と発表。その上で、「博士課程修了からわずか6カ月後に、デミス・ハサビス氏は私にAlphaFoldチームを率いる機会を与えてくれた」と述べ、グーグル・ディープマインドでの経験に感謝の意を示した。

グーグル・ディープマインドの広報担当者はジャンパー氏の退社を認め、「科学とAIの発展に向けたディープマインドの取り組みに対する彼の貢献に感謝している」とコメント。アンソロピックの広報担当者も、ジャンパー氏の入社を確認した。

ジャンパー氏は、タンパク質の構造を高精度で予測するAIモデル「AlphaFold」の開発で、グーグル・ディープマインドのCEOデミス・ハサビス氏らとともに2024年のノーベル化学賞を受賞した。ハサビス氏はXで、「この9年間の卓越したパートナーシップと素晴らしい協力関係についてジョンに感謝する」と投稿した。

グーグルからの研究者流出相次ぐ

グーグルでは今月、著名研究者のノーム・シャジール氏がOpenAIに移籍したばかり。シャジール氏は、現在のAIブームの火付け役となった画期的な論文の共同執筆者として知られ、新規株式公開(IPO)を控えるOpenAIにとって大きな戦力と見なされている。

ジャンパー氏の移籍は、優秀なAI人材の獲得競争が一段と激化していることを示しており、今後の業界勢力図に影響を与える可能性がある。

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