グランプリ常連の駅弁「かしわめし」が290円で新登場!105年老舗の挑戦
グランプリ常連の駅弁「かしわめし」290円で新登場

北九州市・折尾駅のホームで、低く伸びる声が響く。首から木箱を下げた男性が、身振り手振りで箱の中の弁当をアピールしている。ホームで駅弁を売る「立ち売り」だ。かつては全国各地の駅で見られた光景だが、今やほとんど姿を消してしまった。そうしたなかで、1921(大正10)年から立ち売りを続けているのが福岡県北九州市の老舗弁当屋「東筑軒」である。

看板商品「かしわめし」の魅力

看板商品の「かしわめし」は100年以上にわたって愛され続けてきた。九州駅弁グランプリで過去に何度も受賞しており、福岡を代表する駅弁である。鶏のスープで炊き上げたごはんに、甘辛く味付けした鶏肉と錦糸卵、海苔のトッピングが絶妙にマッチしている。通常の駅弁サイズ(970円)の「かしわめし」は、冷めてもうまいと評判だ。

ロードサイドモデル1号店が誕生

そんな東筑軒が2026年4月25日、本社1階を全面リニューアルしてロードサイドモデル1号店をオープンした。これまで駅弁として親しまれてきた「冷めてもうまいかしわめし」を、店内で炊き上げたできたての温かい状態で食べられるという。しかも、その価格はなんと一杯290円(税込み)だ。折尾駅から徒歩2分の場所に位置し、本社1階を改装して店舗とした。東筑軒は駅構内に6店、海老津駅前に1店と7店舗のうどん店を展開しているが、本格的に“駅の外”へと出るための出店は今回が初めての試みだ。

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店内には12種類の薬味が用意され、自分好みの味にカスタマイズできるのも特徴だ。オープン直後から大行列ができており、地元のソウルフードとして新たな人気を集めている。

立ち売り文化の継承と革新

立ち売りを続ける小南英之さん(66)は、この道13年のベテラン。「火も包丁も、使えなかった」と振り返るように、伝統の味を守りつつも、新たな挑戦を続ける東筑軒。変わっていくもの、変わらないものを見極めながら、105年の歴史を刻んでいる。

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