今年は、梅が不作だそうだ。価格も高い。体も不調。梅干し作りはあきらめていた。ところが、通ることが少ない農道の無人売店に袋詰めの安価な青梅がたくさんあった。多少傷はあるものの家庭用なら遜色ない。あるだけ買って梅ジュースを作る。後は、完熟するまで待つ。
梅郷との出合い
いつもの梅と違う香り高い梅、種類を知りたく無人売店の主の電話番号を探し聞くことができた。梅郷(ばいごう)という名だと知った。初めて聞く名だった。「ごうの字は、一号二号の号ですか」「いや、郷ひろみの郷です」。その返しにご主人は、私と同じ世代なのだとクスッとした。梅郷は肉厚で種が小さくいい香りのする梅だと聞き、いい出合いに心が弾んだ。
手仕事の広がり
買い足し、買い足しし大きな瓶2つがいっぱいになった。知り合いから、両手に抱えきれないほど、赤紫蘇をいただけ、真紅に梅が色付くことができた。紫蘇ジュースも作り、その葉の二番煎じで染め物をしてみた。えもいわれぬ、美しい薄紅色に染まった。
これからの計画
8月に入ったら梅を干し、葉も干しゆかり粉作り、梅酢で紅しょうがも作ろう。梅の手仕事は無限大に広がる。夢のようなことが重なり、気がつけば身も心も元気になっていた。
佐藤由貴(70) 神奈川県真鶴町



