『VIVANT』アリ役・山中崇、タイ語初挑戦の苦労語る「五声に驚いた」 乃木&ノコルの共演にも言及
『VIVANT』山中崇、タイ語の苦労と堺雅人・二宮和也との共演語る

TBS系日曜劇場『VIVANT』(毎週日曜21:00~)で、国際テロ組織「テント」の元幹部・アリを演じる俳優の山中崇。第2シーズンでは、ノコル(二宮和也)を支えながらバルカ共和国の留守を託される“守り役”として、物語の重要な位置を担っている。4日に放送される第19話を前に、アリへの思いや初挑戦のタイ語、堺雅人と二宮との共演について語った。

アリの“守り役”としての立ち位置

山中は今のアリについて、組織の中では「会計係のような立ち位置」と捉えているという。財務面だけでなく、ノコルからさまざまな役割を任されていることから、「行き過ぎた部分を正したり、全体のバランスを整えたりできる人物なんじゃないでしょうか」と分析する。

別班員の奪還作戦でも、仲間とともに前線へ向かうのではなく、後方に残ることになる。「みんなが思い切って作戦を遂行できるように、自分はここを守っておく」という役回りだといい、「前に出るというより、後ろからみんなを支える“守り役”なんだと思います」と語った。

ノコルの言葉で「アイデンティティを取り戻せた」

アリにとって大きかったのが、ノコルから「頼りにさせてもらう」と言われたことだった。アリには、かつてテントを一度「裏切った」という思いが残っていたと考える山中。「彼のアイデンティティはバルカにあり、テントにあると思うんです」といい、「新たなリーダーであるノコルに受け入れてもらえたことで、失っていた自分のアイデンティティを取り戻せたような感覚もあったんじゃないでしょうか」と役の心情を読み解いた。

初挑戦のタイ語、先生から「何を言っているか全然分からない」

アリはモンゴル語、日本語に加え、第2シーズンではタイ語も披露している。山中は「言葉って、その人が生きてきた人生の一部だと思うので、いい加減にはできない」との考えから、可能な限りレッスンを重ねたという。

しかし、初めて挑戦するタイ語には苦戦した。初日のレッスンで監修の先生から「え? 何を言っているか全然分からない」と指摘され、「かなりショックでした」と苦笑する。以前に中国語を学んだ際、4種類の声調を表す“四声”に苦労した経験があるが、タイ語には“五声”があると知り、「五個ある!?」と驚いたそう。それでも練習を重ね、先生から「聞こえるようになってきた」と言われるまでになった。

タイの実業家チョッキー・テーパーニット(Ohm-Tanapak/オーム・タナパック)との芝居では、相手の言葉をすべて聞き取れるわけではないため、セリフが終わるタイミングを感覚で捉えていたという。「言葉は分からなくても感情は分かる」と山中。相手の芝居のリズムや感情の変化を受けながら演じることで、多言語での芝居を成立させていった。

「あの兄弟はすごくバランスが取れている」

乃木役の堺、ノコル役の二宮という“兄弟”についても、それぞれ異なる印象を明かした。二宮は「すごく気さくで話しやすい」といい、周囲を緊張させない立ち振る舞いにも助けられているそう。イベントでも自然に話を振ってくれたことから、「さりげない優しさを持っている方なんだなと感じました」と振り返る。

緊張感のあるシーンを撮影した後、二宮が「あの時はさすがに緊張しましたよね」と口にしたことも印象に残っているという。「あ、僕だけじゃなかったんだ」と分かり、山中自身も安心できたそうだ。

一方、堺については「もう、“超パーフェクト!”みたいな感じなんですよ(笑)」と表現。その上で、「二宮さんは『でも、やっぱり人ってミスするよね』と思わせてくれるような安心感がある」と話し、「そういう意味でも、あの兄弟はすごくバランスが取れているんじゃないでしょうか」と語った。

アゼルバイジャンでタクシー運転手が豹変

海外ロケでは、アゼルバイジャンでの思い出も。一人で観光中にタクシーへ乗ったところ、ドアの閉め方を巡って運転手から激しく怒られ、「怖っ」と感じたという。しかし、日本から来たことを伝えると、運転手は「ジャパン!?」と態度が一変。「日本が大好きなんだよ!」と親切になり、降車時にはわざわざ後部座席まで回ってドアを開けてくれたそうで、「日本に対してそんな気持ちを持ってくれているんだと知って、少し誇らしくなりました」と笑顔を見せた。

「ここで終わるの!? 来週まで待てない!」

山中が感じる『VIVANT』最大の魅力は、「冒険心をくすぐられるところ」だという。「あの人、実はこうなんじゃないか」と考察する余地があり、次の展開を待ちきれない感覚は、小学生の頃に週刊漫画を読んでいた時の気持ちに似ているそう。「『ここで終わるの!? 来週まで待てない!』と思っていた感覚に近いです。次の展開が気になって仕方がない。そんな気持ちを大人になってからもう一度味わえるところが、『VIVANT』の魅力なんじゃないでしょうか」

第19話では、別班員5人の奪還作戦がいよいよ動き出す中、アリはバルカで留守を預かる。山中は「お留守番します(笑)。ちょっと一緒に行きたい気持ちもありましたけど、そこはしっかり守ります」と宣言した。しかし直後に、「でも、待ってください。僕、『留守番』って言いましたけど、どうなるか分かんないですからね(笑)」と意味深な言葉も。「『VIVANT』は、本当に『その角度から来る!?』という展開があるので、最後まで気が抜けません」と呼びかける。“守り役”となったアリの行方も、後半戦の注目ポイントとなりそうだ。

【編集部MEMO】 山中崇は、1978年3月18日生まれ、東京都出身。学生時代から演劇活動を始め、野田秀樹演出の舞台『オイル』『透明人間の蒸気』などに出演。その後、映画、ドラマ、舞台と幅広く活動し、『VIVANT』シリーズでは国際テロ組織「テント」の元幹部・アリを演じている。 (C)TBS