元シブがき隊のタレント・布川敏和(60)が、自身のYouTubeチャンネル「街録ch〜あなたの人生、教えて下さい〜」で、30代後半に経験したうつ病の壮絶な体験を語った。布川は「出口が見えないトンネルに入っちゃったような感覚だった」と当時を振り返った。
家族の病と両親の死が重なる
布川がうつ状態に陥った背景には、立て続けに襲いかかった家族の悲劇があった。まず、第3子の次女が誕生直後に「頭蓋底奇形腫」という難病でそのまま入院。出口の見えない不安の中にいた矢先、今度は57歳の父が食道がんで余命半年を宣告され、そのまま急逝。さらに、そのわずか2年後には母も59歳の若さで他界した。同時期に仕事上の人間関係の悪化も重なり、「うつになっちゃった」と布川は語った。
完璧だと思った芝居がボロボロに
うつを患いながらも、布川はバラエティやドラマなどの仕事を必死にこなしていた。しかし、自分では「完璧にできた」と確信していた芝居に、決定的な異変が起きていたという。ある2時間サスペンスドラマの撮影後、監督から「全てのセリフをアフレコで録り直す」という異例の宣告を受けたのだ。実際の映像を確認すると、自信満々で演じたはずのセリフは、ろれつが回らずボロボロの状態だった。布川はこの時、「俺完璧におかしくなっている」と自身が病であることを受け入れたという。
自力で克服 脳をだます20個の発見
布川は精神科へ通うのではなく、あえて「自力で治す」という道を選んだ。その手法は、後に専門医からも「正解」と太鼓判を押された、独自の「脳をだます」というものだった。家から一歩も出たくないという引きこもり状態の中、無理やり外に出て散歩を敢行。歩きながら「風が気持ちいい」「空が青い」といった「いいな」と思えることを毎日20個見つけるという作業を課した。これを半年ほど継続したことで、脳がポジティブな刺激を受け、徐々に気分が回復していったという。



