「角が立つことを書いてはいけない」「神投稿をしないといけない」——そんな思い込みが、noteを続けられない原因になっているかもしれない。作家の末吉宏臣氏は、著書『言語化とnote発信の全技術』(ソーテック社)で、発信者が陥りがちな5つの誤解を解きほぐし、継続のコツを伝えている。
誤解1:八方美人な言葉は誰も動かせない
末吉氏は「八方美人な言葉に、誰かの人生を動かす力はありません」と断言する。自分の本音を認めたとき、ドロドロした嫉妬が憧れに変わり、さらには夢に向かうエネルギーへと変わっていくという。「嫉妬を感じる相手はあなたの敵ではなく、一足先に『叶ったあとのあなたの未来』を見せてくれている、親切な味方です」と語る。
誤解2:発信は押し売りではなく、ささやかな贈り物
「自分の意見を発信するなんて、誰かの迷惑にならないかな」と心配する人も多い。しかし末吉氏は、発信を「道端にきれいな花を飾ったり、休憩所にベンチを作ったりするような、ささやかな贈り物」に例える。「書いた言葉をただ静かに置いておくだけでいい。『もし、今必要な人がいたら受け取ってね』という軽やかさで置かれた言葉こそが、心地よい距離感で誰かに届きます」と説明する。
誤解3:返報性の原理が生む「やさしい経済圏」
行動経済学の「返報性の原理」によれば、人は何かを与えられると無意識に「お返しをしたい」と感じる。末吉氏は「見返りを求めずに価値ある言葉を置き続けたとき、読者の心に『この人に何か返したい』という感情が芽生えます。それが、いつか売り込みなしでも仕事や信頼が運ばれてくる『やさしい経済圏』の正体です」と述べる。売り込む必要はなく、心を込めたプレゼントを今日も一つ置くことが大切だという。
誤解4:完璧を目指さなくていい
「神投稿をしないといけない」というプレッシャーも、継続を妨げる大きな要因だ。末吉氏は、完璧な記事を書こうとするとハードルが上がり、投稿が止まってしまうと指摘する。むしろ、不完全でも自分の言葉で綴ることで、読者との共感が生まれやすい。
誤解5:読者を増やすことだけが目的ではない
多くの人がアクセス数やフォロワー数に一喜一憂するが、末吉氏は「発信の本質は、自分自身の思考を整理し、成長することにある」と強調する。読者が一人でも、その人の心に響く言葉を届けられれば十分だという。
末吉氏のメッセージは、発信に悩むすべての人にとって、背中を押す追い風となるだろう。



