本土と離島または離島相互間を船で結ぶ「離島航路」で、船員不足を理由に減便に追い込まれる事例が各地で相次いでいる。船員不足が深刻化している背景や、とりうる改善策について、離島航路の実情や対策をとった実例に詳しい九州産業大の行平真也准教授(海上交通論)に聞いた。
働き方改革が船員不足の大きな理由に
離島航路の維持が厳しさを増す中、船員不足は大きな課題だ。大きな理由の一つが、船員に限らず、政府が進めて世の中全体に広がっている働き方改革だ。船員の労働時間の是正に伴い、1人当たりの働く時間が減少しているのは間違いない。改革が進むこと自体はいいことだが、どこかでそれを埋めないといけない。当然、既存の人員だけでは足りなくなる。
従来は地元の水産高校の卒業生が人材の供給源となっていたが、どこも生徒数が減少している。少子化や実業高校離れで「海の仕事を専門的にやろう」という子ども自体が減っていることも影響している。
離島ならではのハードルと改善策
離島航路ならではのハードルもある。一つは居住地の固定だ。始発が島からの場合、島に住むことが採用条件になることも珍しくない。高校を卒業したばかりの若い人にはハードルが高いだろう。離島には高校がない場合もあり、卒業後に本土側に住んで家庭を持つと、単身赴任になってしまう。
有効な改善策の一つが、母港の本土化や船の小型化だ。これにより人材確保の一助となる可能性がある。



