「じゃない方の千代田」群馬・千代田町を歩く 千鳥ヶ淵と赤岩渡船を対決
「じゃない方の千代田」群馬・千代田町を歩く 千鳥ヶ淵と赤岩渡船を対決

東京都千代田区と群馬県邑楽郡千代田町。同じ「千代田」を名乗りながら、知名度の差に悩む群馬県千代田町が「#じゃない方の千代田」と自ら名乗るプロモーションを展開している。この企画に乗った編集部が、実際に千代田町を歩き、都内の名所と比較しながらその魅力を紹介する。

豪雨の中、赤岩渡船で利根川を渡る

取材当日はあいにくの豪雨。それでも千代田町へ向かうため、まずは熊谷駅からバスに乗り、終点の葛和田へ。雨の中、船に乗ろうという人はおらず、バスに乗っていたのは筆者だけだった。

赤岩渡船は、群馬県千代田町の赤岩と、利根川を挟んだ埼玉県熊谷市の葛和田を結ぶ渡船。県道扱いのため、乗船料金は無料だ。船は基本的に群馬県側に停留しており、埼玉県側からは黄色い旗を上げて対岸の船頭さんに気づいてもらい、船を呼ぶ仕組み。スマホや電話ではなく、ひたすら気づいてもらうのを待つというスタイルだ。

旗を上げても船が来る気配がなく、運休かと思われたが、待合小屋の掲示を見ると「12時から13時は休憩時間」とあった。現在12時50分。単に昼休みだったのだ。10分ほど待って13時になり、再び旗を上げると、船がこちらへ向かってくる。旗で船が来た瞬間は感動的だ。

千鳥ヶ淵と赤岩渡船、丸の内仲通りと赤岩ベース

船に乗り込み、利根川を渡る。時間にすれば短い船旅だが、風に吹かれながら川を突っ切るのは気持ちいい。千鳥ヶ淵も水辺で船に乗れる点は共通するが、千鳥ヶ淵はレジャー、赤岩渡船は対岸へ移動する交通手段と目的が違う。赤岩渡船は旗で船を呼ぶ珍しい体験も含めておすすめだ。なお、利根川では新橋整備に向けた取り組みが進められており、渡船がなくなる可能性もある一方、観光資源として残す案も出ているという。

群馬県側に上陸し、徒歩数分の場所にある「赤岩ベース」へ。ここは2026年4月にオープンしたキッチンコンテナ型の交流拠点で、歴史ある赤岩宿周辺のにぎわいづくりや関係人口の拡大を目的に整備された。普段は飲食や物販の場として、災害時には炊き出しなどを行う避難所支援施設として活用する想定だ。

この日の昼食は、赤岩ベースに入る「curry shop mosso」で、定番のバターチキンと薬膳カレーを注文。バターチキンはほどよい甘さで口当たりもなめらか、薬膳カレーはスパイスがしっかり感じられ、骨付き肉がごろっと入っていて食べ応えがある。丸の内仲通りのキッチンカーと比較すると、どちらも違った良さがある。

後編では日比谷公園や東京国際フォーラムと比較

赤岩渡船にカレーと、早くも「じゃない方の千代田」の魅力を満喫しているが、取材はまだ始まったばかり。後編では、日比谷公園に対抗する町の公園や、東京国際フォーラム、日本武道館と比較する施設を巡る。雨にも負けずに歩き続ける。