自民県議「ばか」発言で埼玉県議会が朝まで審議、双方陳謝の痛み分けに
自民県議「ばか」発言で県議会が朝まで審議、双方陳謝

自民党議員の「ばか」発言を巡り、16日に閉会するはずだった埼玉県議会が混迷した。84人いる議員のうち50人が所属する最大会派の自民党議員団と、5人が所属する無所属県民会議が互いに懲罰処分を訴えた。審議は翌17日朝まで及んだが、双方が議場で陳謝するという「痛み分け」に終わった。

発端は特別委員会でのヤジ

発端の不規則発言をしたのは、自民党議員団長の田村琢実県議(55)。14日の地方創生・行財政改革特別委員会で、質疑をしていた井上航県議(47)=無所属県民会議=に「そんなわけないだろ。ばか」「できるか。ばか」などとヤジを飛ばした。その場で野党系の県議が疑義を呈し、井上氏も「今の発言はどうかと思いました」などと述べたが、委員長の判断で質疑は続いた。

翌15日、井上氏は田村氏の処分を議長に要請した。これを受けて田村氏は16日午前の議会運営委員会で発言を撤回。「極めて不適切な発言でありました」などと謝罪して「幕引き」を図った。

双方が懲罰を求め対立

だが、井上氏は納得しなかった。16日午後、地方自治法132条(無礼の禁止)違反で懲罰議決を含む厳正な処分を求める要求書を議長に提出した。議長から「他の解決策」を打診されたが、受け入れなかった。

一方、自民党の12人は急きょ井上氏の懲罰動議を提出した。「14日の委員会で井上氏が椅子を机に当てつけ、大きな音を立てて退席した」行動を発言者への「威嚇行為」とみなす内容で、「録音データは聞いていないが、職員から聞きとりした」と説明した。井上氏が「2016年にも机をたたく行為をしていた」とし、議会の秩序と品位を重んじる県議会会議規則69条に違反していると主張した。

朝まで及んだ審議の結末

本会議は断続的に計8回休憩し、審議は17日朝まで及んだ。最終的に双方が議場で陳謝する形で決着し、懲罰処分は見送られた。