東京空襲犠牲者の名前を読み上げる追悼集会、4000人以上を2日間で追悼
太平洋戦争中に東京で発生した空襲により亡くなった方々の尊い命を偲び、その重みを改めてかみしめようとする追悼集会が、3月14日と15日の両日にわたって東京都内で開催されます。この集会では、犠牲者の名前と年齢が一つひとつ丁寧に読み上げられ、その生きた証を心に刻みます。2021年に始まったこの取り組みは、年々参加者が増え、読み上げられる名前の数も拡大しており、今回は初めて2日間の日程で実施されることになりました。一般の方々も読み手として参加することが可能で、多くの市民が追悼に加わることが期待されています。
「10万人という数字ではなく、一人ひとりの生を感じて」
この集会は市民による実行委員会が主催しており、名簿は東京空襲犠牲者遺族会や東京大空襲朝鮮人犠牲者といった団体、そして遺族の方々から提供されたものです。興味深い点として、捕虜として東京陸軍刑務所に収容されていたアメリカ人飛行士の焼死者の名前も含まれており、国際的な視点からも戦争の悲劇を振り返る機会となっています。2021年の開始時には約400人だった読み上げ人数は、今回は4千数百人にまで増加し、より多くの犠牲者の記憶が呼び起こされます。
発起人である千葉市在住の河合節子さん(86歳)は、東京大空襲で母と弟2人を失った経験を持ちます。河合さんは「同じ姓が続いて家族と推定されたり、年齢から子どもだったことが分かったりします。空襲で亡くなった10万人というひとくくりではなく、一人ひとりが生きていた状況を感じてほしい」と語り、個々の人生に焦点を当てた追悼の重要性を強調しています。この言葉は、単なる数字ではなく、人間の尊厳を思い起こさせるメッセージとして響きます。
開催詳細と参加方法
集会は以下の日程と場所で行われます:
- 3月14日(土):江東区北砂にある東京大空襲・戦災資料センターで、午前10時から開始。
- 3月15日(日):墨田区東向島のすみだ生涯学習センターで、午前11時から開始。
参加は無料ですが、戦災資料センターのみ入館料(一般300円)が必要です。また、両会場ではリモート視聴も可能で、インターネットを通じて遠方からも追悼に参加できます。申し込みは、東京大空襲・戦災資料センターのホームページにある「東京空襲犠牲者の名前を読み上げ、心に刻む集い2026」から行うことができます。
この集会は、戦争の記憶を風化させず、未来の平和を考える貴重な機会として、多くの人々の関心を集めています。犠牲者の名前が読み上げられるたびに、その一人ひとりの人生が浮かび上がり、戦争の悲惨さを改めて実感させられることでしょう。



