米宇宙開発企業スペースXのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は14日、ウクライナが利用する衛星インターネット接続サービス「スターシールド」で報告されている通信速度の低下について、責任は同社ではなく米政府にあると述べた。
米政府の所有・管理下にあると主張
マスク氏は「スターシールドは米政府が所有・管理している。通信速度や利用に関する制限は米軍、つまり最終的には(ドナルド・トランプ)米大統領が判断する」と述べた。
マスク氏は、ウクライナが戦場での通信のために依存する軍事用の「スターシールド」と、並行して利用している民間用の「スターリンク」を明確に区別した。いずれもマスク氏率いるスペースXが開発したが、同社はスターリンクの攻撃作戦への使用を認めていない。
前国防相の訴えへの反応
マスク氏の発言は、ウクライナのミハイロ・フェドロフ前国防相がX(旧ツイッター)に投稿した内容への反応だった。フェドロフ氏は「時速160キロまでの移動中でもスターリンクへの接続が回復しつつある」とする一方、「スターシールドの速度制限を完全に撤廃することが、今やウクライナの防衛にとって極めて重要だ」と訴えた。
フェドロフ氏はその後、マスク氏の「継続的な支援」に謝意を示した。
ウクライナ側の懸念と米国の対応
ウクライナの国防当局者らは、ロシア占領地域への攻撃や迎撃型無人機の運用を支える一部のインターネット端末で通信速度が低下していることについて、米政府が関与している可能性を示唆している。
ウクライナはまた、米国が飛来するミサイルについて事前に警告しないことで、ロシアを支援していると非難している。首都キーウでは2夜連続で、住民に避難を促す空襲警報が鳴る前に弾道ミサイルが着弾した。
来月に重要な中間選挙を控えるトランプ氏にとって、燃料価格は大きな争点となっている。同氏は、ウクライナによるロシアの製油所への攻撃が燃料供給を逼迫させ、ガソリン価格の上昇を招いていると非難している。
ウクライナ政府高官は、米国が最近、ロシアによるミサイル発射情報の提供を停止すると警告してきたことを認めた。トランプ氏は13日、こうした警告を行ったことを否定した。