海上自衛隊沖縄基地隊とNTTドコモ、沖縄セルラー電話、ソフトバンク、楽天モバイルの通信事業者4社は10月8日、「災害時における通信の確保のための相互協力に関する細部連携協定」を締結した。沖縄県内での通信サービスの早期復旧に向け、災害時の具体的な協力内容を定めたものだ。
離島の被災に備え、船舶輸送や拠点提供を明記
沖縄県は台風の襲来が多く、広い範囲に離島が点在する。こうした地理的特性から、災害時には通信設備の復旧に必要な機材や人員の輸送が制約を受けることが課題となっていた。
今回の協定では、海上自衛隊の船舶などによる通信設備・復旧機材・物資・要員の輸送支援や、復旧活動の拠点となる施設・作業場所・電源機材の提供を協力事項に盛り込んだ。陸路が寸断された場合や離島が被災した場合にも、迅速な復旧活動につなげる狙いがある。
端末貸与と情報共有、平時の訓練も計画
通信事業者は、沖縄基地隊にスマートフォンやフィーチャーホン、Wi-Fiルーター、衛星電話などを優先的に貸与する。災害時には相互の連絡体制を確立し、被災状況や復旧状況などの情報を共有する。
今回の協定は、2026年1月20日に海上自衛隊佐世保地方隊と通信事業者が締結した協力協定に基づくもの。沖縄県内の実動部隊である沖縄基地隊との具体的な運用ルールを定め、災害対応の実効性を高める。
平時には、災害対応に関する定期的な情報共有や会議の開催に加え、離島地域での通信復旧などを想定した合同訓練を実施する。今後、沖縄基地隊と通信4社が連携した実践的な訓練を定期的に行い、災害時に円滑に協力できる体制を整える。