人類の宇宙開発の歴史は、1957年の人工衛星「スプートニク1号」打ち上げから始まった。その後、開発競争が激化し、数多くの衛星やロケットが打ち上げられた結果、現在では地球の衛星軌道に無数の宇宙ゴミ(スペースデブリ)が漂っている。
宇宙ゴミ問題の始まりと現状
この問題が初めて提唱されたのは1978年。NASAの科学者が、デブリ同士の衝突がさらなるデブリを生む連鎖反応の危険性を警告する論文を発表した。当初は人工物は大気圏で燃え尽きると考えられていたが、高度が下がらず数百年にわたり浮遊し続けることが明らかになった。
現在、地球周辺には使用済みロケットの一部や衝突で破片化した衛星が漂う。地上から観測できる10センチ以上のものだけで約3万個に上り、10センチ未満の小さなデブリやミリ単位の微細なものを含めると数億個に達するとされる。
流れ星の正体と人工衛星の観察
夜空で見える流れ星は、大気圏で燃えている宇宙ゴミである可能性が高い。また、星空をゆっくり移動する光は人工衛星で、東京の空でも観察できる。特に明るく輝く光は国際宇宙ステーション(ISS)だ。
複数の星が連なって動く場合は、イーロン・マスク氏のスペースX社など民間企業が打ち上げた「スターリンク衛星」の可能性が高い。近年打ち上げられる人工衛星の9割以上が小型衛星で、低軌道で通信し合う衛星コンステレーションが地球全体をカバーするシステムを構築している。
日本の宇宙ゴミ除去ビジネス
宇宙でも「サステナブル」が重要視され、各国で運用終了後に大気圏へ再突入させるルールや、部品の固定設計が徹底され始めている。こうした中、日本のベンチャー企業「アストロスケール」(東京都墨田区)が宇宙ゴミ除去ビジネスで世界をリードしている。
同社は2024年、宇宙ゴミへ数メートルまで安全に接近して撮影することに成功し、今後世界初の本格的な宇宙ゴミ回収に乗り出す。宇宙ゴミの処理は避けて通れない課題であり、誰がその処理を担うのかが最も難しい問題とされている。



