「完全にみんな目が覚めた」シャヘドで一変した迎撃ドローンの認識
シャヘドで一変した迎撃ドローンの認識

米国・イスラエルとイランとの戦闘をきっかけに、敵のドローンを発見して接近し、爆破して無力化させる迎撃ドローンの重要性が世界的に強く認識されるようになった。イラン製ドローン「シャヘド」による基地や石油関連施設への自爆攻撃の映像が繰り返し世界中に流れたことで、日本の防衛省関係者らの認識も一変したという。

「あれで完全にみんな目が覚めた」

ウクライナなどを拠点に迎撃ドローンの開発に取り組む日本企業テラドローン社の徳重徹社長は「あれで完全にみんな目が覚めた感じになった」と振り返る。徳重氏は、シャヘドのような自爆ドローンが主力兵器となる戦争では迎撃ドローンが重要な役割を果たすと考え、開発に力を入れていた。しかし、繰り返し重要性を説いても、日本の防衛省関係者からは「レーザー兵器やマイクロ波兵器で対応できる」という答えが多く、後ろ向きの姿勢しか返ってこなかったという。

徳重氏は、レーザー兵器などは開発費を含めて極めて高額であり、安価で大量生産されるドローンに対抗できるものではないと考えていた。シャヘドのような自爆ドローンの脅威や迎撃ドローンの重要性をどうやったら分かってもらえるのか悩んでいる最中に、米国とイスラエルによるイラン攻撃が起きた。防衛当局者たちの迎撃ドローンへの見方は大きく変わり、テラ社の迎撃ドローンに強い関心を示すようになったと徳重氏は語る。

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ウクライナ企業を子会社化、防衛装備庁と量産契約

テラ社はもともと徳重氏創業の電気自動車(EV)関連企業の一部門だった。分社化され、測量や運航管理を手がける産業ドローン企業として成長。防衛分野への参入後は、子会社化したウクライナのドローン企業と連携し、シャヘド迎撃に成功するなど開発の実績を積み重ねている。

ロケット型のテラ社の迎撃ドローン「テラA1」は、シャヘドの速度が時速約180キロであるのに対し、時速約300キロで飛行できる。費用対効果も高く、1機あたり数百万円規模とされるシャヘドの製造費に対し、「テラA1」は40万円程度と安い。3Dプリンターで製作できる簡素な構造で、大量生産が安価で可能という。現在は、防衛装備庁との間で迎撃ドローンの量産調達契約を結んでいる。

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