iPS細胞の心筋シート、世界初の実用化 心不全患者に移植
iPS心筋シート世界初移植 心不全患者に

iPS細胞から作った心不全治療のための再生医療製品「リハート」が29日、大阪市内の病院で患者に移植された。2006年に京都大の山中伸弥教授がiPS細胞を作製してから20年。iPS製品が臨床現場で患者の治療に使われるのは世界で初めて。

心筋シートとは

リハートはiPS細胞を心臓の筋肉(心筋)の細胞に変化させ、それをシート状にした心筋シートと呼ばれる製品。大阪大学発ベンチャーのクオリプスが開発した。

心不全は、血液を全身に送り出す心臓のポンプ機能が低下した状態。息切れなどの症状がみられ、原因には様々な病気がある。動脈硬化や心筋梗塞(こうそく)などにより、心筋に十分な血液や酸素が届かなくなる「虚血性心筋症」は主な原因の一つ。

手術の詳細

リハートは、虚血性心筋症の重い症状の患者が対象。患者の心臓にシートを貼ることで、血管を再生する物質などが分泌され、運動能力や心臓の機能の改善・維持が期待されている。

移植手術を手がけたのは、クオリプス取締役で開発を主導した大阪大の澤芳樹名誉教授。手術は澤さんが総長を務める大阪けいさつ病院(大阪市)で29日午前11時すぎから始まった。心筋梗塞による重い心不全を患う神奈川県の50代女性に心筋シートが移植され、手術は50分ほどで終わった。順調にいけば、2週間から1カ月程度で退院できる見込みという。

価格と承認

価格は5320万円。承認は…

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