半導体不足解消の兆し、2025年には供給過剰の懸念も
半導体不足解消の兆し、2025年には供給過剰懸念

世界的な半導体不足が長期化し、自動車や家電など様々な産業に影響を及ぼしてきたが、ようやく解消の兆しが見え始めている。しかし、各半導体メーカーの大規模な増産計画により、2025年には一転して供給過剰となる懸念が浮上している。

半導体不足の現状

新型コロナウイルスのパンデミック以降、リモートワークやオンライン授業の普及によりパソコンやサーバー向け半導体の需要が急増。さらに、自動車の電動化やIoT機器の拡大も追い打ちをかけ、半導体の需給は逼迫した。しかし、最近ではスマートフォンやパソコンの需要が落ち着き、一部の半導体では在庫が積み上がり始めている。

増産計画とそのリスク

台湾のTSMCや韓国のサムスン電子、米国のインテルなど、世界の主要半導体メーカーは過去最大規模の設備投資を発表。TSMCは2025年までに3ナノメートルプロセスの量産を目指し、サムスンも同様の計画を進めている。しかし、これらの投資が実を結ぶ頃には需要が一巡し、供給過剰となる可能性が高いとアナリストは指摘する。

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半導体業界はかつて、シリコンサイクルと呼ばれる好不況の波を繰り返してきた。今回もそのパターンを繰り返す可能性が高く、特にメモリ半導体では価格下落が既に始まっている。NAND型フラッシュメモリの価格は2023年後半から下落傾向にあり、DRAMも2024年には供給過剰に転じると予想されている。

影響と今後の展望

供給過剰が本格化すれば、半導体メーカーの収益は圧迫される。特に、巨額の投資を行った企業は、減産や価格競争を余儀なくされる可能性がある。一方で、自動車メーカーや家電メーカーにとっては、半導体の調達が容易になり、生産計画が立てやすくなるメリットもある。

また、米中対立の影響で半導体のサプライチェーンが分断されるリスクも依然として存在する。米国は先端半導体の中国への輸出規制を強化しており、中国は自国での半導体開発を加速させている。こうした地政学的な要因も、今後の需給バランスに影響を与えるだろう。

業界関係者は、2025年以降の需給バランスを慎重に見極めながら、投資計画を調整する必要がある。半導体不足の解消は歓迎すべきことだが、その先に待つ供給過剰への備えも重要だ。

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