NTTとNEC、光半導体で協業へ 次世代通信技術の国産化推進
NTTとNEC、光半導体で協業 次世代通信技術の国産化

NTTとNECは、次世代通信技術の基盤となる光半導体の分野で協業することで基本合意した。両社は、現在の電子回路による情報処理を光信号に置き換える「フォトニクス」技術の実用化を加速させる狙いだ。この協業には、経済産業省が主導する官民ファンドからも支援が行われる見込みで、総額で数兆円規模の投資が計画されている。

光半導体の開発背景と目標

光半導体は、データ伝送の高速化と省電力化を同時に実現する次世代の基幹部品として注目されている。NTTは、2025年までにこの技術を実用化する目標を掲げており、NECの持つ半導体製造技術や光デバイスの知見を活用することで、開発期間の短縮を図る。両社は、データセンターや5G/6G通信網への応用を見据えている。

国産化の意義と競争環境

現在、光半導体の市場は米国や中国の企業が先行しており、日本勢のシェアは低い。NTTとNECの協業は、日本の産業競争力強化の観点からも重要視されている。経済産業省は、この分野を「経済安全保障上の重要技術」に指定し、国内での生産体制の構築を後押しする方針だ。両社は、2023年度内に具体的な協業体制を発表する予定で、将来的には他社との連携も視野に入れている。

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NTTの澤田純社長は、「光技術は日本の強みを生かせる分野であり、NECとの協業で世界をリードしたい」とコメントしている。一方、NECの森田隆之社長も、「光半導体は当社の成長戦略の柱であり、NTTとの協業で技術開発を加速させる」と述べている。

市場への影響と今後の展望

この協業により、国内の半導体関連企業や素材メーカーにも波及効果が期待される。特に、光半導体の製造に必要な化合物半導体の分野では、住友電気工業や三菱化学などが供給網に参入する可能性がある。また、政府はこのプロジェクトを「次世代半導体戦略」の一環と位置づけ、2024年度予算にも関連費用を計上する方向で調整している。

光半導体の市場規模は、2025年には約1兆円、2030年には5兆円に拡大するとの試算もある。NTTとNECは、この成長市場で優位に立つため、早期の量産技術確立を目指す。両社は、2024年中に試作品を完成させ、2025年からの量産開始を目標に掲げている。

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