AI活用への期待が高まる中、米国のハイパースケーラー(世界規模でクラウドコンピューティングやAI向け大規模データセンターを運営し、膨大な計算資源を提供する巨大IT企業)は、データセンターやAI向けGPU(画像処理半導体)などへの設備投資を急速に拡大してきた。AI開発企業も、最先端モデルの開発や推論に必要な計算資源を確保するため、巨額の資金を投じている。その恩恵を受けてきたのがエヌビディアといった半導体関連企業だ。AI向けGPUの需要が急増し、半導体関連企業の売り上げを押し上げてきた。
資金循環の仕組みとその曲がり角
こうした急速なAI開発を可能にしてきた仕組みが、AI関連企業の間を資金が巡る、いわば「循環資金」(Circular Financing)だ。資金供給元からGPUやクラウドを買うAI開発企業、資金循環の核にいるオープンAIなど、そのエコシステムが投資をドライブしてきた。
投資拡大一辺倒から選別の段階へ
しかし、この循環資金エコシステムが曲がり角を迎えている。決算ではハイパースケーラーの明暗が分かれ、最先端AIモデルでなくてもいいという見方も出始めた。期待先行の段階から、収益化が問われる局面へ移行しつつある。技術革新にプレーヤーの選別淘汰はつきものだ。



