数字は客観的なものだから、文章に入れれば説得力が増すと考えがちだが、じつは逆効果になることが多い。データを並べ立てるほど、文章は説得力を失う。
世の中には数字嫌いの読み手がいる。単に数字が苦手なケースばかりではなく、数字が「ウソつき」であることを経験的に知っていて、数字を並べた文章を見ると一歩引いてしまうのだ。
数字は客観的ではなく主観的
そもそも数字は客観的ではなく主観的なものである。一例を挙げよう。日韓、欧米5カ国の18~24歳の若者を対象にした内閣府の調査で、「将来、老親をどんなことをしてでも養う」と答えたのは、欧米が51~66%だったのに対して、日本は最も低い28%だった。この数字だけを見ると、「日本の親子関係はドライだ」という結論が導かれるように思える。
しかし、数字の背景や文脈を無視して表面的な数値だけを示すと、誤った印象を与えかねない。数字を使う際には、その数字が何を意味するのか、どのような前提があるのかを読者に伝えることが重要だ。



