江崎グリコは9日、日本初となる個人の腸内環境に合わせたパーソナライズド健康支援サービスを発表した。最先端の検査技術を活用し、生きた腸内細菌の「活動」を分析して、一人ひとりの体質に合った食べ物を提案する。
「どんな菌がいるか」ではなく「どう働いているか」を可視化
同日、都内で開催された新規事業発表会で、江崎グリコ代表取締役社長の江崎悦朗氏は「現代はライフスタイルが変化し、健康課題も一人ひとり異なる時代。科学的な根拠を持った新たな価値を提供し、10億人のウェルビーイング実現を目指したい」と述べた。
また、独占提携を結んだ米国のヘルステック企業Viome社のナヴィーン・ジェインCEOは「健康を保つには、体内の微生物が実際に何をしているかを理解することが重要だ」と語った。
江崎グリコのプロジェクト担当者らは「結果を見るだけでなく、生活を変える行動につなげることが重要」と強調。担当者の一人は「体に良いと思って食べていた雑穀パンが自分の腸には合っていないとわかり、和食中心に変えたことでお腹の不調が気にならなくなった」と実体験を交えて紹介した。
従来のDNA解析との違いとサービス内容
従来の腸内細菌検査(DNA解析)は「腸内にどんな菌がいるか」を調べるものだった。一方、新サービスで用いる「mRNA(メッセンジャーRNA)解析」は、生きた腸内細菌が実際にどのような活動をしているかを網羅的に把握できるのが特徴だ。
ジェインCEOによれば、一般的に体に良いとされるブロッコリーやホウレン草であっても、腸内環境によってはむしろ体へのダメージになり得るという。
9月14日から提供開始される新サービス「mRNA HEALTH TRACKER」は、自宅に届く検査キットで便を採取・郵送する。専用アプリ上で腸内環境が26種類の「健康スコア」として数値化され、約300種類の候補から「自分に合う食品」が4段階で提示される。検査結果をもとに専門アドバイザーがオンライン面談で行動プランを提案するほか、個人の結果に合わせた「パーソナルミールセット」や独自素材のサプリメントも申し込める。
価格は単品で79,200円(税込、サプリとミールキットは別途)。江崎グリコは本事業について「売上などの数字目標よりも、まずは人々の健康や豊かな人生の実現を重視する」方針を示している。



