トヨタのEV戦略転換、中国市場で巻き返しなるか
トヨタEV戦略転換、中国で巻き返しへ

トヨタ自動車は中国市場における電気自動車(EV)戦略を抜本的に見直し、現地生産体制を強化する方針を固めた。同社は2026年までに中国市場向けの新型EVを投入し、現地生産比率を現在の約50%から70%以上に引き上げる計画だ。これは、世界最大の自動車市場である中国で急速に拡大するEV需要に対応し、競合他社に後れを取らないための戦略転換とみられる。

中国EV市場の現状とトヨタの苦戦

中国のEV市場は、BYDや上海汽車などの地元メーカーがシェアを拡大しており、2023年のEV販売台数は前年比35%増の約800万台に達した。一方、トヨタの中国市場におけるEV販売は伸び悩んでおり、2023年の販売台数は約2万台と、市場シェアは0.3%未満にとどまっている。同社はこれまでハイブリッド車(HV)に注力してきたが、中国政府のEV推進政策や消費者のEVシフトに対応する必要に迫られている。

生産体制の見直しと新型EV投入計画

トヨタは中国の合弁パートナーである広州汽車集団(GAC)および第一汽車(FAW)と協力し、新たなEV専用工場を建設する計画を進めている。新工場では、トヨタの次世代EVプラットフォームを採用し、2025年から量産を開始する予定だ。さらに、2026年までに中国市場向けの新型EVを少なくとも3モデル投入し、2030年までに中国でのEV販売台数を年間50万台に引き上げる目標を掲げている。

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トヨタの幹部は「中国市場の変化の速さに対応するため、現地生産の比率を高め、サプライチェーンを最適化することが不可欠だ」と述べている。また、同社は中国のバッテリーメーカーであるCATL(寧徳時代新能源科技)との提携を強化し、コスト競争力のあるバッテリーの調達を進める方針だ。

競合他社との差別化と今後の課題

トヨタは、中国市場で販売するEVに、同社が強みとする自動運転技術やコネクテッド機能を搭載し、差別化を図る計画だ。しかし、BYDやテスラなど競合他社も同様の技術開発を進めており、競争は激化している。また、中国政府の補助金縮小や価格競争の激化により、EV市場の収益性は低下しており、トヨタが目標とする販売台数を達成できるかどうかは不透明だ。

アナリストからは「トヨタの中国EV戦略は遅きに失した感は否めないが、生産体制の見直しと現地パートナーとの協力強化により、巻き返しの余地はある」との声が上がっている。トヨタの中国市場でのEV戦略の成否は、同社のグローバルEV戦略全体にも大きな影響を与えるとみられる。

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