三菱自動車、名車「パジェロ」復活へ 2026年秋公開、シリーズ展開でブランド強化
三菱、パジェロ復活へ 2026年秋公開、シリーズ展開

パジェロ復活の背景と戦略

三菱自動車は、1990年代のRVブームを牽引した名車「パジェロ」を7年ぶりに復活させる。2026年4月に発足する新体制(加藤隆雄会長CEO・岸浦恵介社長COO)のもと、5月に発表した「三菱自動車2030年代に向けた新中長期ビジョン」で、成長ドライバーとして「尖った商品とブランドの強化」を掲げ、その象徴としてパジェロ復活を明確に表明した。

新型パジェロは2026年秋に世界初公開され、冬にデビュー予定。さらに、軽SUV「パジェロミニ」とコンパクトSUV「パジェロイオ」も順次市場投入し、パジェロシリーズとして展開する。三菱自動車は主力市場のASEANと日本国内市場の立て直しを図り、2030年度の国内販売規模を2024年度実績の約12万台から1.5倍の約18万台に引き上げる方針だ。

歴代パジェロの系譜と復活の意義

初代パジェロは1982年に登場。1983年からダカールラリーに参戦し、7連覇を含む通算12勝を挙げた。日本国内では1990年代のRVブームを牽引し、アウトドアレジャーの広がりとともに評価を高めた。1994年には軽規格の「パジェロミニ」、1995年には1.1Lエンジンを搭載した「パジェロジュニア」、1998年には専用ボディの「パジェロイオ」を投入し、シリーズ化を進めた。

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しかし、2010年代以降は販売が低迷し、三菱自動車の経営問題も重なって、2019年に国内向け生産を終了。2021年8月には海外向けも終了し、岐阜県坂祝町のパジェロ製造株式会社の工場が閉鎖された。今回の復活は、三菱ブランドの強化と新たなSUV戦略の核として位置づけられる。

新型パジェロの技術詳細

新型パジェロは、タイで生産するピックアップトラック「トライトン」をベースに開発される。高剛性ラダーフレーム、直列4気筒2.4Lディーゼルターボエンジン、スーパーセレクト4WDなど、トライトンの高い評価を得ている技術を熟成・進化させて搭載する。歴代モデルで好評だった3連メーターをオマージュした「マルチメーター」も採用される。

コンパクトSUVのパジェロイオは、ASEAN市場で販売中の「エクスフォース」がベース。直列4気筒1.6Lエンジンのハイブリッド車で、新開発の後輪モーター駆動式4WDを搭載する見込み。サイズは全長4,390mm×全幅1,860mm×全高1,660mm、ホイールベース2,650mmで、エクスフォースと同等となる。軽SUVのパジェロミニは、現行「デリカミニ」をベースに開発される。

生産・販売計画

パジェロは2026年冬、パジェロイオは2027年に発売し、ともにタイ工場で生産・供給する。パジェロミニは水島工場で生産し、2028年の市場投入を予定。三菱自動車はパジェロブランドを前面に押し出し、大・中・小のSUV戦略を構築。都市型店舗展開も連動させ、国内販売網の強化を図る。

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