世界の電気自動車(EV)販売が減速する中、日本の自動車メーカーは中国市場で苦戦を強いられている。中国汽車工業協会のデータによると、2024年上半期(1~6月)の日本ブランドの中国市場シェアは約12%と、前年同期の約15%から3ポイント低下した。一方、中国メーカーのシェアは約55%に拡大している。
トヨタの中国販売が前年比10%減
トヨタ自動車の2024年上半期の中国販売台数は約78万台で、前年同期比10%減少した。特にEVの販売が伸び悩み、同社の中国市場でのEV販売は全体のわずか1%未満にとどまる。トヨタは中国市場向けにEV「bZ4X」などを投入しているが、競合のBYDなどの中国メーカーに大きく水をあけられている。
日産自動車も同様に苦戦しており、2024年上半期の中国販売は前年比15%減の約35万台。同社は中国市場でのEV販売比率を2026年までに30%に引き上げる目標を掲げるが、現状は厳しい。
世界のEV販売も減速傾向
世界全体のEV販売も減速している。調査会社ローモーションによると、2024年上半期の世界EV販売台数は約700万台で、前年同期比20%増と成長率は鈍化。特に欧州では補助金縮小の影響で販売が伸び悩み、ドイツでは2023年12月の補助金打ち切り後、2024年上半期のEV販売が前年比16%減少した。
一方、中国市場では依然として成長が見られる。中国汽車工業協会によると、2024年上半期の中国EV販売は前年比30%増の約400万台。中国メーカーのBYDは世界最大のEVメーカーとして、販売台数を伸ばしている。
日本メーカーの戦略転換迫られる
日本メーカーはこれまでハイブリッド車(HV)に注力してきたが、EVシフトの波に乗り遅れている。トヨタは2026年までにEV販売を年150万台に引き上げる目標を掲げるが、現状は年間約10万台と目標達成には程遠い。
業界アナリストは「日本メーカーは中国市場での競争力を維持するために、EV戦略を抜本的に見直す必要がある」と指摘する。特に、価格競争力のあるEVを投入しなければ、中国市場でのシェア回復は難しいとの見方が強い。



