デジタル人材育成の課題、最上位は「忙しくて学べない」ではない? ガートナーが指摘
デジタル人材育成の課題、最上位は「忙しくて学べない」ではない?

ガートナージャパン(以下、ガートナー)は2026年8月17日、従業員向けデジタル・スキル教育の現状に関する調査結果を発表した。同社が2026年4月に実施した調査で、テクノロジーによるワークプレース変革(注1)について重要な取り組みを国内企業に尋ねたところ、最も多かったのは「デジタル・AIリテラシー教育の強化」(34.2%)だった。「従業員のモチベーション向上」(31.8%)、「AIと共生する働き方や仕事の再設計」(31.3%)、「働き方の可視化と組織改善」(30.3%)が続いた。

「テクノロジーの積極的活用」は順位を大きく下げる

過去の調査で1位か2位に位置していた「テクノロジーの積極的活用」は、今回の調査では9位と大幅に順位を下げた。

今回の結果を受けてガートナージャパンの執行役員(ディレクター アナリスト)は、「全般的にテクノロジー活用や業務効率化などテクノロジーに関連した項目よりも、『人』とAIに関する取り組みがより重視されている傾向が映る」と分析する。

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「学ぶ時間がない」より深刻な課題とは

では、デジタル人材、中でもAI人材の不足が言われる中で、人材育成の問題として多くの企業が実感している項目は何か。従業員向けデジタル人材育成の問題を尋ねる設問に対し、最も多く回答が集まった項目は「本業が忙しくて学習に時間を割けない」(37.6%)だった。ただし、執行役員は今後の人材育成にとって、さらに重大な項目があるとしている。

執行役員は、学習時間の不足が問題の上位に来る背景として、教育が仕事で役に立っていないことや進め方の問題があると指摘する。その上で「さらに重要なのは、経営や上層の理解や評価の問題だ。ここが変わらなければ、またこの先も同じ問題が上がるかもしれない」と述べた。

同氏は従業員の働く環境整備を担うデジタル・ワークプレース・リーダーに対し、教育環境やデジタル環境を見直し、リテラシーやモチベーションを高める取り組みを急ぐ必要があると指摘した。「学びだけでなく、学んだことを実行・実践できるような環境を整え、仕事に結び付けることが重要だ」(執行役員)

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