EVシフト加速で部品調達に変化、トヨタとデンソーの戦略
EVシフトで部品調達変化、トヨタとデンソー戦略

電気自動車(EV)へのシフトが加速する中、自動車部品の調達構造に大きな変化が生じている。従来の内燃機関車に比べ、EVは使用する部品点数が約3分の1に減少する一方、半導体やバッテリーなど新たな重要部品への依存度が高まっている。こうした環境下、トヨタ自動車はグループ中核部品メーカーのデンソーとの連携を一層強化し、安定した部品調達と技術開発を推進する方針だ。

デンソーとの協業強化

トヨタとデンソーは、EV向けの電動化ユニットや半導体の共同開発を加速している。特に、パワー半導体やセンサー類はEVの性能を左右する重要部品であり、両社は2025年までに次世代半導体の量産技術を確立する計画だ。また、バッテリーに関しても、トヨタはデンソーと連携し、全固体電池の実用化を目指している。これにより、航続距離の延長と充電時間の短縮を図る。

部品調達の多様化

一方、従来の部品サプライヤーにも変化が生じている。エンジンやトランスミッションなどの機械部品メーカーは、EV向けのモーターやインバーターなど電動化部品への転換を迫られている。トヨタは、こうしたサプライヤーに対しても技術支援や設備投資の協力を行い、サプライチェーン全体の変革を促進している。また、半導体不足を背景に、トヨタは主要な半導体メーカーとの直接取引を拡大し、調達の安定化を図っている。

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業界再編の動き

EVシフトは自動車部品業界の再編も加速させている。デンソーは、2023年に社内の電動化事業を分社化し、外部企業との提携を強化している。また、同社はトヨタ以外の自動車メーカーへの部品供給も積極化しており、市場での存在感を高めている。こうした動きは、EV市場の拡大に伴い、部品メーカー間の競争が激化していることを示している。

今後の展望

トヨタは、2030年までにEVの世界販売台数を350万台とする目標を掲げている。これを達成するためには、部品調達の安定化とコスト削減が不可欠だ。デンソーとの協業強化はその一環であり、両社は共同でEV向けのプラットフォーム開発も進めている。さらに、トヨタはバッテリーの内製化にも乗り出しており、2026年には次世代バッテリーの生産を開始する予定だ。これにより、競争力の強化を図る。

EVシフトは、自動車産業のバリューチェーン全体に変革をもたらしている。部品調達の変化は、メーカーとサプライヤーの関係を再定義し、新たな協業の形を生み出している。トヨタとデンソーの戦略は、その先駆けとなる可能性が高い。

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