米政府AI「America.gov」公開直後に仕様変更、トランプ氏に都合悪い質問拒否
米政府AI公開直後に仕様変更、トランプ氏に不都合な質問拒否

米国のトランプ政権は9月末、政府の対話型人工知能(AI)「America.gov」をウェブサイトで公開した。トランプ氏に都合が悪い質問を回答拒否するとの批判が相次いでおり、政府AIの透明性に疑問が生じている。

公開直後は正確な回答も、数時間後に仕様変更

政府は、公式情報を基に旅券や公的医療保険などの情報を一括で調べるシステムとして開発した。トランプ氏は9月29日、ワシントンで開かれた公開開始の記念式典で「あらゆる質問に一つで対応する入り口になる」とアピールした。

AIは公開直後、トランプ氏の主張と矛盾する内容にも「正しく回答」(AP通信)していた。トランプ氏が「選挙は盗まれた」と指摘する2020年大統領選については、「結果を変えるほどの大規模な不正があったことを示す公式情報はない」と回答。トランプ氏が「でっち上げ」と批判する気候変動についても、AIは「温暖化は人間による温室効果ガス排出が主因」との答えを出した。

政治的な論評はしないとして説明回避

しかし、数時間後にはAIの仕様が変わり、これらの質問への回答を拒むようになった。米誌ニュー・リパブリックは、政権主導で昨年成立した大型減税・歳出法が医療保険に与える影響を尋ねても「政治的な論評はしない」として説明を避ける事例を報じた。

CNNも政権を批判

米CNNは「回答が変わった経緯がわからず、取材にも説明がない」と政権を批判している。