電子戦が生んだ光ファイバードローン、ウクライナ戦争で急速に普及
電子戦が生んだ光ファイバードローン、ウクライナ戦争で急速に普及

ウクライナ戦争では、ウクライナ、ロシア両軍による「光ファイバー型ドローン」の使用が急速に広がっている。ドローンは通常、無線通信で操縦されるが、電波妨害を防ぐために、ドローンと操縦者側を物理的に光ファイバーで結んで飛行させるタイプのドローンだ。

電子戦の激化がドローンの形態を変える

現代の軍事作戦は、通信、GPS、レーダー、ドローン操縦、ミサイル誘導などあらゆる面で電波に依存している。電波が使えなくなれば、とたんに作戦の遂行に支障をきたし、一方的に攻撃されて窮地に追い込まれる。このため「新しい戦い方」においては、敵の電波を妨害し、同時に味方の電波を守る電子戦が極めて重要になると考えられている。

ウクライナ企業と連携してドローンなどの開発に取り組む日本の防衛テック企業「DEFENSETECH(ディフェンステック)」の坂野哲平・最高経営責任者(CEO)は、ウクライナを訪問するたび、現地で激しい電子戦が繰り広げられていることを痛感するという。「ロシアのドローン飛来に備えて空襲警報が鳴った瞬間、ウクライナ側は偽信号を流すなどしてGPSをウソの情報に書き換えるため、ドローンの測位システムはめちゃくちゃになる」と話す。

光ファイバー型ドローンの仕組みと影響

電子戦を展開するのは、防御するウクライナ側だけではない。英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)は2025年発表の報告で、ウクライナ側の攻撃ドローンの6~8割は目標に到達できていないと分析したうえで、ロシア側の仕掛ける電子戦によってウクライナ側のドローンの運用が大きく妨げられていると指摘した。

光ファイバーは釣り糸よりも細い。ドローンには光ファイバーの糸巻きが搭載されており、飛行しながら後方へ光ファイバーをはき出す仕組みだ。光ファイバーにつながったまま最大50キロ程度まで飛行できるとみられ、坂野氏は「電子戦がドローンの形そのものまで変えた」と指摘する。

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