中国の首都・北京で11月15日から、市内でのドローン飛行に加え、所持や保管も全面禁止される。販売はすでに禁止されており、規制がさらに強化されることになった。
規制強化の背景と内容
北京市当局は13日、新たな規制を発表した。市内での飛行のほか、所持や保管も禁じられ、ドローン本体や部品を北京市内に持ち込むことも禁止行為の対象となる。
所有者に対しては、ドローンを廃棄する際の補助金を支給するほか、製品を登録した所有者には買い取りも提示。市外に送る際の送料無料の選択肢も用意されるという。
事故を受けた安全対策
人口2200万人を擁する北京では今年6月、小型飛行機が市内で最も高い建物に衝突し、パイロットが死亡、13人が負傷する事故が発生。この事故を受け、空域の安全に対する懸念が高まっていた。
北京市当局は、今回の規制について「首都の安全を確保する」必要性を理由に挙げている。5月に導入された規制で販売はすでに禁止され、所有者には機器の登録が義務付けられていたが、所持自体は認められていた。
所有者への対応と専門家の見方
新たな規則では、すべての所有者に対し、11月15日までに処分するか市外に移動することを義務付けている。違反した場合は没収や罰金が科される。
シンガポール・南洋理工大学S・ラジャラトナム国際問題研究所の上級研究員ドリュー・トンプソン氏は、「全面禁止は、北京がいかに政治的に極めて敏感な場所であり、共産党にとって政治的にいかに重要であるかを示している」と指摘。「共産党は絶対的な安全を達成しようとしており、首都でのドローンの全面禁止はそのアプローチの一つだ」と述べた。
同氏はさらに、「テロの脅威」だけでなく、ドローンが監視目的でも使用されることから、カウンターインテリジェンス(対諜報活動)の側面も考慮されている可能性があると指摘した。



