ドイツのメルツ政権は12日、対外情報機関である連邦情報局(BND)の活動を拡大し、外国のITインフラに対するサイバー攻撃の実行などを可能にする法案を閣議決定した。ウクライナ侵攻を続けるロシアなどによる破壊工作やスパイ活動の脅威が高まっていることを受け、対抗手段を確保するのが狙いだ。
BNDに新たな権限、対象はITシステムやサーバー
ドイツ政府の発表によると、BNDが化学兵器の研究所や無人機工場のITシステムに侵入して妨害工作をしたり、国家が運用するハッカー集団のサーバーを停止させたりすることが可能になる。重大な脅威が認められることと、監督機関による審査が条件となる。
また、サイバー攻撃や偽情報を拡散する敵対勢力のITインフラを操作し、被害を防ぐ権限も与えられる。
歴史的制約を超え「真の情報機関」へ
ドイツの情報機関は第2次大戦後に創設され、ナチス時代などの歴史の影響で、米国や英国、フランスなどの機関と比較して活動が制限されてきた。ドイツ政府は「真の情報機関への改革が必要だ」としている。
ドブリント内相はBNDなどについて「国家テロや過激派の暴力に効果的に対処できるよう新たな対応が求められている」と説明した。(共同)



