NVIDIAは7月15日(現地時間)、トヨタ自動車との提携を拡大すると発表した。すでに協業を発表していた自動運転に対応する車両開発の加速に加え、車載ソフトウェアの開発、工場のシミュレーション、都市交通に応用するAIの開発などで協業する。
車載ソフトウェア開発で安全規格準拠のAIモデル導入
ソフトウェアの開発では、トヨタは車載ソフトウェアの安全規格「MISRA」に準拠したコードアシスタントAIモデルを導入し、開発スピードを上げる。これは、NVIDIAが開発した大規模言語モデルの学習フレームワーク「Megatron-LM」を使って自動車向けに学習・微調整し、NVIDIAのオープンモデル「Nemotron」を含むデータセットを参照させたAIモデル。自動車専用の安全なコードの生成・レビューを効率化する。
工場シミュレーションでデジタルツイン構築
工場では、NVIDIAのシミュレーション基盤「Omniverse」ライブラリと「Isaac Sim」オープンフレームワークを使い、工場の生産ライン上のロボットの動作などをシミュレーションする「デジタルツイン」を構築する。実際の設備を動かす前に仮想空間で検証を繰り返すことで、生産の効率化やコスト削減につなげる。
都市交通向けAIモデル開発にNVIDIA GPU活用
都市の交通では、トヨタ子会社のWoven by Toyota(東京都中央区)が、カメラ映像などから街の状況を読み取り、次に起こることを予測するマルチモーダルのAIモデルを開発した。学習にはNVIDIAのGPU「H100 Tensor Core」と同社が開発した大規模言語モデル「Megatron-Core」を活用している。
ウーブン・シティの開発支援も
また、公式発表ではないが、NVIDIAによるウーブン・シティ(静岡県裾野市)の一部開発支援を複数のメディアが報じている。報道によると、NVIDIAはWoven by ToyotaにGPUや開発ツールを提供し、ウーブン・シティの交通管制システムに必要なAIモデルの開発に役立てるという。



