東京ゲームショウ2026に、キヤノンが大きなブースを出展している。消費者向けのカメラ・映像機器で知られる同社は、ゲームショウではアプリ「Live Switcher Mobile」の展示と、カメラのセンサーによる画像の3D化アプリ「Dual Pixel 3D Converter」のデモを実際に体験できる。
スマホだけで本格的なゲーム配信を実現
「Live Switcher Mobile」は、スマートフォンで動作するゲームを配信するためのライブ配信アプリだ。モバイルデバイスだけで配信まで行いたい場合、従来は手段が限られていたが、このアプリはPCレスでの配信を可能にする。同一Wi-Fiに接続したネットワーク経由で映像データをやり取りするため、HDMI出力対応のハブなどの周辺機器も不要だ。
単体でも利用できるが、高負荷なゲームにすべてのリソースを使いたい場合は複数のデバイスを組み合わせられる。例えば、『原神』をプレイしているiPhoneの映像をiPadに送り込み、iPadでカメラ映像と合成して配信するような使い方ができる。
無料で使える基本機能と月額700円のサブスク
Live Switcher Mobileは、レイアウト編集、静止画・動画の配置、テキストでの装飾機能まで無料で利用可能だ。月額700円のサブスクリプションに加入すると、設定画面に一日数回表示される広告を非表示にしたり、配信画面に映り込むウォーターマークを除去したりできるほか、フルHDでの配信が可能になる。以前は2,500円という価格だったため、試しやすい価格に改められた。
なお、コメントのビューア機能はあるが、そのコメントを配信画面内に入れ込む機能は今のところないとのこと。モバイル環境では視聴者側にコメントをオーバーレイする機能が備わっているという。
1枚の写真から3Dモデルを生成
ブースでは、キヤノン製最新カメラを活用した新しいPC向けアプリ「Dual Pixel 3D Converter」のデモも行われた。1枚写真を撮るだけで撮影データから3Dデータを起こせるというもので、特殊な2眼レンズではなく、最近発売された一般的なキヤノン製カメラ・レンズで利用できる点が特徴だ。
3Dオブジェクトの生成にはAIを用いておらず、キヤノン製カメラが搭載する像面位相差AF技術「デュアルピクセルCMOS AF」を活用している。センサーの1画素に2つのフォトダイオードを備え、それぞれが受信した光のズレの大きさを認識することで深度情報を生成する仕組みだ。
弱点としては、一方向からの撮影で読み取れるデータしか3Dに起こせないため、カメラに写らない領域の3Dオブジェクトは生成されない。複数の撮影データを組み合わせる用途も今のところ想定しておらず、テーブル上の料理のような背面の情報が必要ない被写体で便利に使えると説明があった。撮影条件は比較的厳しめで、適切な距離から被写界深度を深く取るためにF8以上まで絞り、十分な光量があったほうが望ましいとされている。
なお、発表されたばかりの最新型カメラ「EOS R8 Mark II」の実機展示もあった。



