スパコン世界ランキング、中国「霊晟」が首位に 富岳は9位に後退
スパコン世界ランキング、中国「霊晟」が首位 富岳9位

中国「霊晟」が世界最速に、エクサ級スパコンは5台に

スーパーコンピューターの計算速度を競う世界ランキング「TOP500」の最新版が発表され、中国・深セン国家スパコンセンターの「霊晟(れいせい)」が首位となった。毎秒219京8400兆回(京は1兆の1万倍)の演算性能を記録し、従来1位だった米国の「エルキャピタン」を抑えた。今回のランキングでは、毎秒100京回以上の「エクサ級」スパコンが5台に増加。日本の「富岳(ふがく)」は前回7位から9位に後退し、44京2010兆回となった。

TOP500はドイツ・ハンブルクで開かれた国際会議で日本時間23日に発表された。性能評価用プログラムの処理速度を年2回競う。2位にはエルキャピタン(米国、180京9000兆回)、3位にフロンティア(米国、135京3000兆回)、4位にオーロラ(米国、101京2000兆回)、5位にジュピターブースター(ドイツ、100京回)が続いた。

中国、独自技術でCPUのみのエクサ級達成

中国のスパコンが首位となるのは、「神威太湖之光」が2016~17年に4連覇して以来。近年、中国はTOP500への新規参入がなく、ランキング参加に消極的とみられていた。霊晟は、中央演算処理装置(CPU)のみで毎秒200京回の壁を初めて突破。米国による高性能GPUを含む先端半導体の対中輸出規制の影響を受ける中、独自技術で開発された。

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スパコン開発では現在、CPUに加え、大量の計算を同時処理できる画像処理装置(GPU)を多数組み合わせる構成が主流。霊晟はCPUのみでエクサ級を達成した点で異例だ。

米国が最多の161台、日本は44台で2位

上位500台の内訳は、米国が最多の161台。次いで日本44台、ドイツ41台、中国31台、フランス21台と続く。日本は「京(けい)」が2011年に連覇した後、中国や米国に抜かれた。2020年6月に富岳で8年半ぶりに首位となり、2021年11月まで4連覇した。富岳は理化学研究所と富士通が共同開発し、神戸市の理研計算科学研究センターに設置。2021年3月に本格稼働し、産学官による利用が進んでいる。

理研、富岳後継機「富岳NEXT」の基本設計を公開

理化学研究所は先月末、2030年頃の稼働を目指す富岳後継機「富岳NEXT(ネクスト)」の基本設計技術報告書を公開した。実効性能を5~10倍以上に高めるほか、急速に進むAI(人工知能)に必要な性能で世界最高水準を目指す。設置場所は同センターの隣接地。富士通、米エヌビディア社との共同開発を決定している。

理研は昨年1月、富岳後継機の開発開始を発表。コードネーム「富岳NEXT」として、2030年頃の稼働を計画している。

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