【独自】岸田首相、5G国際競争力強化へ30兆円投資計画を発表
岸田首相、5G投資30兆円計画発表

岸田文雄首相は10日、東京都内で開かれた「5G・Beyond 5G推進会議」において、日本の5G国際競争力強化に向けた官民投資計画を正式に発表した。総額30兆円規模となるこの計画は、2025年度までに全国の5G基地局数を現在の約3倍に増加させることを目標としている。

官民連携で30兆円投入、基地局3倍へ

首相は会議で、「5Gはデジタル社会の基盤であり、経済成長と国民生活の向上に不可欠だ。この投資により、日本を世界最先端のデジタル国家へと導く」と強調。総務省によると、現在全国で約4万局の5G基地局が運用中だが、2025年度末までに12万局以上に拡大する計画だ。これにより、人口カバー率は現在の約60%から90%以上に上昇する見込み。

投資の内訳は、通信事業者による設備投資が約20兆円、政府の補助金や税制優遇措置が約10兆円。政府は特に地方部での基地局整備を促進するため、過疎地域への補助率を通常の2倍に引き上げる方針を示した。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

Beyond 5G技術開発へ、研究拠点を新設

計画には、次世代通信規格「Beyond 5G」(6G)の研究開発も含まれる。政府は今後5年間で5000億円を投じ、東京都内に「Beyond 5G研究開発センター」を新設。大学や企業との連携により、2030年代の実用化を目指す。総務省の担当者は「Beyond 5Gでは、超高速通信に加え、低消費電力や高信頼性が求められる。日本の強みである半導体技術を活かし、世界をリードしたい」と述べた。

また、5Gを活用した産業応用も促進される。自動運転や遠隔医療、スマート工場など、10分野で実証実験を拡大。2024年度からは、中小企業向けの5G導入補助金も新設される。

国際競争の激化、中国や米国に遅れ

日本の5G普及は、中国や米国、韓国に比べて遅れている。オムディアの調査によると、2022年末時点の5G人口カバー率は、韓国が約93%、米国が約80%であるのに対し、日本は約60%にとどまる。基地局数でも、中国は約200万局を保有し、日本の40倍以上。首相は「このままではデジタル競争で取り残される」と危機感を示した。

今回の計画に対し、通信業界からは歓迎の声が上がる一方、財源確保への懸念も指摘されている。政府は財政投融資や民間資金の活用で対応する方針だが、具体的な財源スキームは未定の部分が多い。

経済効果は年間約15兆円と試算

政府はこの投資により、2025年度までに5G関連市場が現在の約2倍の年間15兆円に拡大すると試算。雇用創出効果は約50万人を見込む。また、Beyond 5Gの実用化が進む2030年代には、さらに市場規模が拡大し、GDP押し上げ効果は年間20兆円に達する可能性があるという。

首相は会見で「官民一体となって、この大型投資を着実に実行し、日本のデジタル競争力を飛躍的に高める」と決意を述べた。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ