ドジャースで新たな挑戦を始めた大谷翔平、WBCへ向けて勝利への渇望を語る
メジャーリーグのロサンゼルス・ドジャースは2月13日、アリゾナ州グレンデールにて春季キャンプの初日を迎えました。この日は特に注目のバッテリー組が集結し、大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希という日本出身の3選手が、チームのワールドシリーズ3連覇という大目標に向けて第一歩を踏み出しました。
キャンプ初日の練習で確かな手応え
大谷はブルペンに入り、変化球を交えながら27球を投球。一方、山本は実戦形式の「ライブBP」を行い、佐々木もブルペンで15球を投じるなど、それぞれが順調なスタートを切りました。大谷と山本は、3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシックに日本代表として出場することが決まっており、このキャンプがその重要な準備期間となります。
エンゼルス時代の苦しみからドジャースでの栄光へ
前回のWBCが開催された2023年当時、大谷はロサンゼルス・エンゼルスに所属していました。メジャー5年目となる前年には「2桁勝利と2桁本塁打」を達成し、投打の「二刀流」をトップレベルに進化させていましたが、チームはなかなか勝てませんでした。大谷は在籍6年間で2度のMVPを受賞する活躍を見せたものの、一度もポストシーズンに進出できず、勝利への飢えが募る日々を過ごしていました。
2023年に初めてWBC日本代表に選ばれた大谷は、大会前の会見で「野球を始めてから、1位以外は目指したことがない」と語り、投打でフル回転して日本を引っ張りました。米国との決勝戦では、最後の打者である米国主将のマイク・トラウトを三振に仕留め、勝てない苦しみから解放されたようにグラブを宙に放つ姿が印象的でした。
ドジャース加入で世界一を義務づけられる立場に
それから3年が経ち、大谷のキャリアは新たなフェーズへと移行しました。2024年からは「スター軍団」と呼ばれるドジャースに加入し、10年総額7億ドルという超大型契約を結びました。この金額の大きさは、果たすべき仕事量に比例するものであり、大谷は個人としてもチームとしても、「世界一」という結果を義務づけられる立場となったのです。
エンゼルス時代とは対照的な状況の中、大谷は重圧にさらされながらも力を証明し続けました。指名打者に専念したドジャース加入1年目には前人未到の「54本塁打、59盗塁」を記録。2025年には投手としても復帰登板を果たしながら、キャリア最多となる55本塁打を放ち、チームのワールドシリーズ2連覇に大きく貢献しました。
すべてを手にしてもなお、勝利への渇望は続く
31歳となった大谷は、すべてを手にしたかのように見えますが、この先の目標について、メジャー9年目となるキャンプ初日に次のように語っています。
「ワールドシリーズで勝つのも、WBCで勝つのも、そこでMVPになるのも、1回やればいいというものではない。継続して初めて一流の選手だと周りが評価してくれる」
「1回より2回、2回より3回の方がいい。そういう感じで積み重ねていくことが大事かな」
3月に開催されるWBCでは、ファンが日本の2連覇を当然のように求める中、「勝利を前提とされる日々」を過ごしてきた大谷が、どのような言動で侍ジャパンを鼓舞するのかが注目されます。エンゼルス時代の苦しみを経験し、ドジャースで栄光を手にした今も、大谷翔平の勝利への飢えは続いているのです。