ミラノ・コルティナ五輪へ、戸塚優斗と平野流佳が元五輪選手の板でリベンジを誓う
スノーボード男子ハーフパイプの予選が11日(日本時間12日未明)に行われ、戸塚優斗選手(24)と平野流佳選手(23)がそろって決勝に駒を進めた。幼い頃から切磋琢磨してきた元スノーボード選手が調整を担当する板を愛用する2人は、不完全燃焼に終わった前回大会のリベンジを強く誓った。
幼なじみの元五輪選手が板を支える
2人の板を調整しているのは、スポーツ用品メーカー「ヨネックス」(東京都文京区)の製品開発第2課に所属する口寸保頼央さん(24)。口寸保さん自身も、2022年の北京五輪出場を目指したスノーボード選手だった経歴を持つ。
3人は小学2年の頃、スノーボードの合宿で出会い、すぐに仲良くなった。一緒にトランプで遊んだり、ゲームの取り合いでけんかしたりと、幼少期から深い絆を築いてきた。北海道などへの遠征でも常に3人で行動し、同じ飛行機に乗り、同じ部屋に泊まるなど、密接な関係を維持してきた。
小学校高学年になると、岐阜県郡上市の高鷲スノーパークでレッスンを開く青木亮さん(38)にそろって師事し、技術を磨いてきた。
北京五輪の悔しさをバネに
3人のうち、北京五輪に出場できたのは戸塚選手と平野流選手の2人だった。メダル獲得が期待されたものの、2人とも決勝で転倒し、戸塚選手は10位、平野流選手は12位という悔しい結果に終わった。
2024年3月に大学卒業と同時に競技を引退した口寸保さんは、ヨネックスに就職し、2人の板の調整を担当することになった。体の力が強い戸塚選手には軽量で反発性能の高い板を、左右どちらの足が前でも高い技術を発揮できる器用な平野流選手にはオールラウンドに使える板を提供するなど、それぞれの個性や要望に合わせて形状や硬さを細かく調整している。
2人の滑りの特徴を誰よりも知る口寸保さんは、微調整を何度も繰り返し、ミラノ・コルティナ五輪に向けた最適な板に仕上げた。戸塚選手は「何でも言い合えるし、注文もできる。滑りやすい板で心強い」と信頼を寄せている。
決勝へ向けた意気込み
予選では、戸塚選手が2位、平野流選手は5位で、13日(日本時間14日未明)の決勝に進んだ。決勝に向け、戸塚選手は「自分のマックスの滑りを出したい」と力を込め、平野流選手は「一番いいルーチンで金メダルを取りたい」と意気込んだ。
北京五輪での2人の涙が今でも目に焼き付いているという口寸保さんは、2人が悔しさをバネにミラノ五輪での金メダル獲得を目標に練習に励む姿を間近で見てきた。「今度こそ、2人とも金を狙えるように、板で支えたい」という思いがこもった板を足につけ、2人は決勝に挑む。



