酷暑の中、甲子園球場(兵庫県西宮市)で熱戦が続く全国高校野球選手権大会は22日に決勝を迎える。今大会は暑熱対策で導入している「2部制」の日数を拡大し、熱中症疑いの選手が多く出ていた午前10時半~午後1時の時間帯を避けるため、「午前2試合、午後2試合」から「午前1試合、午後3試合」へ変更した。その効果は大きく、足がつって倒れる選手は減少した。ただ、今後もこの方式で運営を続けていくのか、明確な方向性は見えていない。
熱中症疑いの減少と選手の声
今大会は14日の第10日までが2部制の時間帯に行われ、大会本部によると第10日までの熱中症疑いは9件で、昨年に比べて10件減少した。第5日の第2試合に先発した岡山学芸館の田路(とうじ)惣一朗投手は「暑さを考えずにプレーできた」と語った。4試合続けて実施すると、待機時間が長くなるケースもあったが、第3日の第2試合で初戦を戦った健大高崎(群馬)の青柳博文監督は「開始時間が明確に決まっているのは良い」とメリットを挙げた。第4試合は午後6時半以降開始のナイターもあった中、「暗くなるとボールの白さが際立って見やすい」と前向きに捉える選手もいた。
残る課題と今後の方向性
一方で、高校生は日中に活動する生活習慣が定着している。常連校の監督は「選手の気持ちと体を試合にどう合わせるか。雲をつかむような感じ」と述べた。出場校の大半が照明設備を持っているとはいえ、「普段からナイター用の練習はできない」と首を振る関係者もいた。
昨夏は雨による中断の影響で午後10時46分終了となった試合が物議を醸したが、今大会は比較的天候にも恵まれ、最も遅かったのは第3日の第4試合で同9時半。スムーズに試合が展開した。



