坂本勇人が語る20年目の葛藤と代打の新境地「打球がフェアゾーンに飛べばいい」
坂本勇人20年目 代打で新境地「打球がフェアゾーンに飛べばいい」

プロ野球・巨人の坂本勇人選手(37)はプロ20年目の今季、前半戦は打率1割5分に低迷しながらも、代打で勝負強さを見せ始めている。7月31日から始まるペナントレース後半戦を前に、読売新聞のインタビューに応じ、代打待機が増えたことで得た新たな発見や葛藤、後半戦への思いを語った。

代打で感じたプレッシャーと気づき

「僕も後から行く選手の大変さとか、プレッシャーのかかり方とか、気づきはすごくありますね。スタメンで出ていたときは、身体的なしんどさや精神的なしんどさは、『ずっと出ている選手の方がつらいでしょ』という感覚はあったんですが、そんなに甘くないなと」

去年の後半、代打のときに初めて感じた心拍数の上がり方や、0から100へ一気に大観衆の中へ向かう瞬間の感覚について、「ほんまに初めて感じた」と振り返る。代打への入り方は変わったという。

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準備とアプローチの変化

去年、代打で出始めた頃は素振りを多く行っていたが、「入れ込みすぎたらしんどいな」と変更。後半戦は五回ごろに一度調整し、あとは素振りを3、4回すれば行ける程度にしたところ、「結果が案外良かった」と語る。

打席でのマインドも変化した。「長打はいらない、バットに当ててそれなりの打球がフェアゾーンに飛べばいいか、ぐらいのマインドで打席に入る。1打席で、ましてや勝ちパターンの投手からヒットを打つなんて、ずっとレギュラーで出ていたからこそ余計に難しさは分かるんで」

ポイントは外角も内角も変えたくないとし、2ストライクに追い込まれたら近づけることはあるという。

年齢と体調の変化

「年齢は、やっぱ感じます。今までなら絶対あり得ない、すっごい疲れるときもあるし」と実感。後から出る選手は全て100%の動きが必要で、「試合に出なかったら体は楽でしょ」と思っていたが、実際は違うと話す。

300号と代打での活躍

5月13日には逆転サヨナラ3ランで通算300号を達成。延長十回二死満塁で代打登場し空振り三振に倒れたが、十二回一死一、二塁で再び打席に立ち初球を捉えた。「あれだけ本塁打を打ててなくて、もう出ないのかなって思う中、ああいう場面で打てた。野球をもっと頑張りたいと思わせてくれる1本、久々に野球の楽しさを感じさせてもらえる1本だった」

7月7日の阪神戦では七回二死満塁から代打で逆転3点二塁打。7月17日の中日戦では3打席凡退の後、九回二死一、二塁でサヨナラ3ランを放った。

スタメンとの違いと葛藤

代打で好結果が続くことについて「たまたまです、ほんまに」と冷静。「代打で行くときはチャンスの場面、僅差の状況で行くことが多いので、腹をくくれて打席に立てているからかな。割り切りやすい」と分析する。

一方、スタメンでの打撃不振には「イメージ通りには打てた打席ではあるんですけどね、スタメンで出たときになかなかヒットが続かない。ほんまに良ければスタメンで出ても打てるはず」と苦悩も。

変わらぬ準備と責任感

「どんな状況に置かれても、変わらない姿が大事」と強調。代打の可能性が高くてもトレーニングや体のケアはスタメンでも大丈夫なように行う。「準備の部分で『もうこれはいいや』となってしまったら、ダメだろうなと思うんです。僕はずっと変わっていない。試合に出ても出なくても、良くても悪くても何も変わらないことは意識している」

最後に、「スタメンで出て打ちたいというのはもちろんありますよ。でも、現状、これだけ打てていないから、スタメンよりも代打で待機してくれ、となるのは自分の招いた結果やから」と語った。

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