プロ野球パ・リーグ公式戦「楽天―オリックス」が1日、秋田市のこまちスタジアムで行われた。県出身の楽天・伊藤樹投手(23)が先発して凱旋登板を果たし、多くのファンが温かい拍手と声援で迎えた。
地元出身投手の活躍
伊藤投手は美郷町出身で、仙南東小(現・仙南小)2年生の時に野球を始めた。中学は仙台市の私立秀光中に進学し、投手として頭角を現した。その後は仙台育英高で甲子園出場。早大時代には、東京六大学で明大を相手に無安打無得点試合(ノーヒットノーラン)を達成するなどエースとして活躍した。今年、ドラフト2位で楽天に入団した。
こまちスタジアムでは、6月の二軍戦でも登板した。その時は勝利投手となったが、5失点を喫した。先日の取材では、「小学校までしか(県内に)いないのに、こんなに応援してくれる人がいるんだなと思いましたし、もっと頑張らないといけないなと思いました」と意気込みを語った。
父の思いと応援
この日の球場は平日にもかかわらず多くのファンが詰めかけ、先発の伊藤投手を呼び込むアナウンスがあると大きな拍手がわいた。伊藤投手はりりしい面持ちでマウンドに立った。
球場では、父の学さん(52)がその雄姿を見守った。試合前に会場で顔を合わせたといい、「地元開催ということで気持ちを入れて投げると思うので、『空回りするなよ』と伝えた」という。
伊藤投手が県外に出る後押しをしたのが学さんだという。「強くなってほしい」という思いからだ。実家を離れる寂しさから当初は乗り気ではない様子だったという伊藤投手の背中を押した。その後の活躍に、学さんは「今では『その選択をしてくれて良かった』と本人も話してくれている」と誇らしげに話し、「たくさんの人に応援していただいているので、少しでもいいところを見せてくれれば」とエールを送った。
好投とヒーローインタビュー
伊藤投手は6回無失点で8三振を奪い、5―1の勝利に貢献した。勝利投手となってヒーローインタビューに呼ばれ、「なんとか0点に抑えられてよかった。親に言われた通り、力を抜いて投げた結果」と喜んだ。
試合前のセレモニアルピッチでは、由利本荘市出身の俳優、加藤夏希さん(41)が2年連続で登板。オーバースローで球を投げると歓声が上がった。加藤さんは「右にそれてしまったのが悔しいが、深夜に1時間ほど公園で練習をした成果が出た」と笑顔で話した。



