プロ野球12球団のオーナー会議が16日、東京都内で開かれ、中学世代の球児の活動を支える新たな組織作りの財源として、プロ野球を対象にしたスポーツ振興くじの検討を始めることを決めた。コンピューターがランダムに勝敗などを設定する「非予想系」のくじを前提とするとしている。
背景と目的
国が進めている中学校の部活動の地域展開に伴い、学校中心の選手育成モデルが変容する可能性が高く、選手と指導者を育成する新たな枠組みの構築と財源確保が、プロアマ球界にとって重要な課題となっている。今年の同会議議長を務める南場智子・横浜DeNAベイスターズオーナーは記者会見で、「財源確保の選択肢の一つとしてスポーツ振興くじの検討を始めることについて、各オーナーの了承を得た。使途を中学生の活動支援と明確にし、アマチュアを含めた野球界の総意を形成していく」と説明した。
スポーツ振興くじの特徴
スポーツ振興くじは当せん金の還元率が売り上げの50%と定められ、70%以上が購入者に還元される競馬などの公営競技に比べ、より多くの収益がスポーツ振興に助成されるため公益性が高い。日本プロフェッショナル野球協約では、八百長(敗退行為)や野球賭博を禁じている。南場議長は、「スポーツベッティング(賭博)は違法であり、予想に関わるものには参加しない」と述べた。
既存のスポーツ振興くじの実績
スポーツ振興くじは2001年にJリーグを対象に始まり、13年から海外サッカー、22年にはバスケットボールも加わった。購入者が勝敗や得点などを予想する「toto」「WINNER」と、コンピューターがランダムに選ぶ「BIG」の3種類があり、「非予想系」のBIGが売り上げの9割を占める。売上金の50%は当せん金として還元され、必要経費などを除いた収益のうち3分の2がスポーツ振興のための助成に充てられる。運営する日本スポーツ振興センターによると、昨年度の総売り上げは1380億円。スポーツ団体等への助成額は25年間で計3104億円に上る。



